仕事を辞めるタイミングはいつがベスト？退職で損しない時期を人事が教える

仕事を辞めようと決めたときに、ボーナスをもらってから・有給休暇を消化してから・・・など色々なタイミングがあります。

法的には2週間前に退職の意向を伝えれば会社を辞めることができますが、円満退職できるタイミングとしては繁忙期を避け、職場が求める十分な引き継ぎ期間を意識して退職することです。

仕事を辞めるタイミングについて知りたい方は、この記事を最後まで一読いただき円満退職につなげてくださいね。

円満退職したいなら退職を伝えるタイミングは1ヶ月〜3ヶ月前が無難！

円満退職をしたいなら退職を伝えるタイミングは一般的に1ヵ月～3カ月前が無難と言われています。

ただし、法律的な観点では退職の意思を2週間前に伝えれば問題ありません。

民法627条で、期間の定めのない雇用については、2週間前に経営者に告知すれば退職をすることができるというものがあるためです。

参考：民法627条　電子政府の総合窓口

また、契約社員等の期間の定めのある雇用については、民法628条でやむを得ない事情(傷病等)がある場合すぐに退職することができます。

参考：民法628条　電子政府の総合窓口

なお、損害賠償責任等で会社側に脅されても、気にすることはありません。

労働者側が機械を故意に壊した、人を殴ったなどのよほどの悪さをしない限り、損害賠償を労働者側に請求することはできません。

99.9%の確率で、会社側が負けます。

大阪労働局が具体的な事例紹介をしていますので、ぜひ、一度参考にしてみてください。

参考：大阪労働局

ただし、会社の就業規則では１か月から3か月前までに辞めると伝えることを求めているケースもあります。

出来るだけ会社に迷惑をかけないために、就業規則に明記されている引継ぎ期間を確認するようにしましょう。

転職先に早くいかなくてはならないなど、緊急性が高い場合、民法の方を主張して早く辞めるようにしましょう。

ただし、法律をかざして無理に一方的に退職すると争いごとに発展します。

譲れる条件は譲っていきましょう。

そのためにも余裕を持った退職日の設定が大切です。

退職日の設定は引き継ぎが十分に完了できる日を設定しましょう。

仕事を辞めるタイミングの決め手は4つ

「仕事を辞めるべきタイミングっていつなの」と悩みませんか？

退職したら基本的には後戻りできませんので悩む気持ちもよくわかります。

リスクを取って辞める選択をする人もいます。

今回この記事を読んでいる方は、円満退職してスムーズに次の会社に転職したい方でしょう。

辞めるべきタイミングをつかめれば、円満退職はできます。

損をすることなく退職するために、辞めるべき4つのタイミングについて紹介していきます。

人事10年の筆者からアドバイスできるとしたら

「安全を確保した状態で辞めるべき」ということです。

逆に言えば「自分が損しないタイミングで退職する」ことです。

具体的には、以下のタイミングです。

それぞれについて解説します。

引継ぎがスムーズな閑散期

仕事を辞めるタイミングのひとつは、引継ぎがスムーズな閑散期です。

なぜなら閑散期を選ぶことで、引き継ぎがスムーズに行える・辞めた人の業務をカバーする余裕があるからです。

企業側から見ても辞める人の代わりの人材が見つからなかった場合、閑散期の方が辞める人の仕事を他の従業員でカバーしやすいため、辞める人に対して悪印象を受けにくいです。

このような理由から、仕事を辞めるタイミングは可能な限り閑散期を狙いましょう。

同じ仕事・単純作業・市場価値が上がらない業務で3年経過したとき

仕事がルーチンワークで、なかなか市場価値が上がらない業務で3年経過したら、退職を検討しましょう。

誰がやっても同じ成果が出る仕事はルーチンワークと言われており、年齢を重ねるほど転職で不利になるためです。

例えば、経理の仕訳や人事の給与計算などは代表的なものです。

20代でもかけるプログラミングを30代でやっている方も転職すべきでしょう。

ルーチンしかできない人材は今後、どんどんリストラ対象となっていきます。

さらにルーチン作業で人生を消費した分だけ市場価値は下がってしまっているため内定も出づらくなります。

市場価値が上がらない仕事やルーチン作業が3年を超えてきたら退職のタイミングといえるでしょう。

ボーナスの支給時期から退職する時期を逆算する

ボーナスが支給された直後に退職することが次の職場に行く最適な時期です。

そのためボーナスが貰えるタイミングである7月と12月の2か月前程度から上司と相談するようにしましょう。

ただし、ボーナスはこれからも頑張ってもらうために支給しています。

そのため、評価が下がって満額もらえなくなる可能性はあります。

その場合は、ボーナスが支給された直後に退職届を出して、退職しましょう。

社会保険の観点では月末

社会保険の観点で言うと、次の転職先が決まっていない場合は月末が仕事を辞めるタイミングであると言えます。

月途中で辞めてしまうと、その月の分の国民年金や国民健康保険料を自費で支払わなければいけないケースもあります。

家族の扶養に入る場合は特に問題ありませんが、自分で社会保険に加入する場合は上記の点も考慮して検討しましょう。

25歳・32歳・39歳になるタイミング

年齢ごとの節目で退職をするようにしましょう。

25歳は新卒入社3年経過後のタイミングであり、一番転職しやすいタイミングです。

スキル・経験がない仕事でも転職しやすいでしょう。

業界や職種の適性などから考え直したいという方は25歳をメドに転職を検討してみましょう。

32歳は業務経験10年に達する年齢で、年収が上がりやすいといえます。

一段高いスキル・経験を積みたい方や大手に転職したい方はこのタイミングで転職をしましょう。

39歳は、最後の転職という気持ちで、年収を上げられるような会社に挑むことができます。

これまでの経験・スキルをフルで発揮できる企業とめぐり合うことが成功のポイントとなります。

そのような企業と出会うのは時間と労力がかかるため「長期戦」を覚悟しましょう。

転職エージェントに登録し情報を収集し続ける必要があります。

25歳でのタイミングなら、マイナビジョブ20’sがおすすめです。

こちらは20代限定の転職エージェントのため、全求人の75％以上が未経験OK求人となっています。

忙しい隙間時間で転職活動を進めたいという方にも、あなたの経歴に興味を持った企業から直接スカウトが届くスカウトサービスがあるため安心です。

適性診断などのサービスも充実していて、転職の時期や方向性がはっきり決まっていない方でも相談から利用できます。

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また、32歳以上の方ならキャリアアップが目指せるビズリーチがおすすめです。

こちらは転職サイトですが、自分のスキルと経験に応じて企業からスカウトが届きます。

そのため、自分の市場価値を理解できるうえに、他では見られないような非公開求人を知ることもできます。

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退職するタイミングは転職先が決まった後がベター

辞めてからの転職はリスクが多いため転職先が決まってから退職するのがベターです。

退職してからの転職活動だと給料が支払われなくなってしまうため、転職活動に費やす時間が伸びれば伸びるほど貯金も少なくなるからです。

20代の若い方は比較的早期に転職活動が終了することが予想されますが、一般的に転職活動の期間は3ヶ月～長くて半年と言われています。

半年間収入が得られないとなれば、早く内定をもらいたい焦りから不本意な職場や職種で妥協して転職先を決める可能性があり、退職してからの転職活動はデメリットが多いためです。

もし転職が決まる前に辞めるのであれば、求人が多い10月に辞めるのがベストなタイミングとなります。

10月は上半期を終えて人員の見直しをした企業が採用を検討する時期であるのと、夏のボーナス支給を待って退職した人の穴埋めのためもあって1年のうちでも求人のピークとなるためです。

転職先が決まっていない場合でなるべく早く内定を獲得したいのであれば、10月退職を検討しましょう。

退職するときは給与2ヶ月分の貯金を用意しておくと安心

退職するときはできれば給与2ヶ月分の貯金をしておくことが望ましいでしょう。

理由としては、退職後も税金の支払いと国民健康保険料などの支払いがあるためです。

金額が高い人は健康保険料だけで6万円以上の支払いが毎月あり、そこから住民税などもかかってきます。

転職先での最初の給料支給日までに2ヶ月ほどありますので、できれば最低でも2ヶ月分の貯金を用意しておくと良いといえます。

どうしても次の会社を見つけていない状態で退職する方は6ヶ月〜1年ほど準備しましょう。

お金に余裕がなくなると不安感から企業選びや給料交渉で妥協してしまうため、転職活動までになるべく貯金を用意しておきましょう。

転職活動をするなら業界や職種についてよく知ることが重要

転職活動を検討している方はまず業界や職種についてよく調べておきましょう。

他の業界や職種を知ることで、より興味のある仕事のイメージをつかむことができるからです。

おすすめは企業の合同就職説明会などのセミナーに足を運ぶなどして、積極的に情報収集をすることです。

筆者の体感値ですがネットで検索して得られる情報より10倍は得られるでしょう。

転職エージェントは無料で相談でき、利用者に合った求人を紹介してくれるので思わぬ仕事が見つかる可能性もあります。

また現職についてもエージェントに相談することで客観的な見方ができるため、良い点と悪い点を精査する際にも役立ちます。

合わない企業に無理に転職しても入社してからが大変なため、必ず次の職場を決めてから退職するようにしましょう。

また、今までの経験やスキルを伝えることで、自分の市場価値も知ることができます。

希望すれば仕事内容を紹介していただける面談を設定することも可能です。

試しに面接にいくこともおすすめです。

企業の雰囲気も分かりますし、会話から仕事内容も見えてきます。

内定が出たときに断れば何も問題ありません。

転職エージェントで特におすすめはマイナビジョブ20’sです。

大手マイナビグループが20代に特化して展開しているサービスで、業界・職種未経験OKの求人を幅広く扱っています。

そのため、まだ見ぬ業界・職種を知りたい方にはうってつけな転職エージェントでしょう。

＞マイナビジョブ20’sはこちら

30代以上の方であれば、同じくマイナビグループのマイナビエージェントがおすすめです。

企業を熟知したエージェントがあなたの市場価値を把握して求人を紹介してくれます。

電話相談も可能なので、現職が忙しい方や、転職する決心がついていない方でも気軽に相談できます。

30代以降で市場価値を知りキャリアアップを目指したい方は是非相談するべきでしょう。

＞マイナビエージェントはこちら

退職しづらい時の対処法

転職先は決まったけど、退職しづらいと感じている方に向けて対処法を紹介します。

もう辞める会社なので後のことは知ったことではない、という気持ちは分かります。

ですが、できれば引継ぎをして気持ちよく会社を辞めるようにしましょう。

後任に不安を与えてはいけませんし、出来れば自分の行った仕事を後任に引き継ぐことはしましょう。

引継ぎなしで退職すると、強烈な悪印象が残ります。

また、最後にしっかりと引継ぎしておけばそれだけで印象は良くなり、退職後も良好な関係を築けます。

業界同士のつながりは非常に狭く、転職先の業務中に顔を合わせることもあります。

会社を辞めにくいと感じている場合はご参考になりましたら幸いです。

引き継ぎの担当者がいなくて辞めづらいとき

引き継ぎの担当者がいなくて辞めづらい時は、過度に気にしないように意識しましょう。

過度に気にしないようにするのが難しいことも分かりますが、引き継ぎ担当者のアサインは人事権を持った人の役割です。

担当者がいないのはあなたのせいではないため、背負い込んではいけません。

むしろ会社としては常に人員が欠員するリスクを把握して、採用を万全にする義務があります。

引継ぎがいなくて辞めづらいケースでは、辞める本人が悪いのではありません。

あくまでその会社の採用担当者の能力が低いことが原因のため、過度に気にせず退職するようにしましょう。

退職に関して建設的に話が進まないとき

退職に関して建設的に話が進まないときは、SARABAという退職代行サービスをおすすめします。

SARABAは24,000円（税込）で活用できるサービスであり、退職できなければ全額返金してもらえます。
※2022年1月にさらに値下がりしました

退職に悩んでしんどい思いをするくらいであれば、代行業者に依頼するという選択肢を考えるようにしましょう。

＞退職代行「SARABA」はこちら。

退職を切り出すと「損害賠償請求するぞ」などと脅してくるパワハラ上司がいますが、退職や就職は本人の自由となっており日本国憲法では「職業選択の自由」が22条1項で定められています。

そもそも社員が退職するというだけで、会社が社員に対して損害賠償請求を起こすことはできません。

逆に本当に裁判になったら名誉棄損で会社を訴えればいいだけの話です。

また他の会社に行けなくするなどの脅し文句も気にしなくても問題ありません。

個人情報保護法が厳しいので、他の会社も前職に対して問い合わせをすることはありません。

このように、退職に関して建設的に話が進まないときは、SARABAという退職代行サービスをお試しすることをおすすめします。

まとめ

仕事を辞めるタイミングとしては、まずは自分が損をしないことを第一に考えるようにしましょう。

ボーナスなどは貰ってから辞めないと次の職場では満額支給されるまで遠くなる可能性もあります。

必ず貰ってから辞めるようにしましょう。

また、後の人たちのことを考えて、出来るだけ引継ぎをするようにしましょう。

引継ぎをすることができない状況の場合、迷わず転職先に転職することを優先しましょう。

後任がいないというケースでは、必要以上に自分を責めることは辞めましょう。

後任がいないというケースの責任は、すべて採用担当者にあります。

どうしても退職が切り出しづらい場合には、退職代行サービスのSARABAを活用しましょう。

退職させないと脅しをかけてくる上司もいますが、基本的には退職を止めることはできません。

しっかりと退職の意思を伝え、辞めるようにしましょう。

よくある質問と回答

退職はいつ伝えるべき？

法的には2週間前に退職の意思を伝えておけば問題ありません。

ただし、会社の就業規則によって伝えるタイミングを定められているならやむをえない事情がなければそれに従った方が良いです。

引継ぎなどもありますので、会社に迷惑が掛からない程度に余裕をもって退職を伝えておきましょう

辞めた後の転職活動はどうすればいいですか？

すでに退職している方は転職活動中は妥協せずに情報収集と自己分析を行ってください。

悩んでいる間にどんどん時間が過ぎ、気が付けば採用担当者に敬遠されるくらい職歴の空白期間が空く可能性もあります。

自己分析が苦手という方は転職エージェントで無料の自己分析サポートを受けるのも手です。

迷っている時間はありませんので、1秒でも早く転職活動を成功させましょう。

うつの場合退職するときはどうすればいいですか

うつ病にかかっている人は、まずは心と身体を休めましょう。

人生の重要な判断をするときは心と身体が元気なときにすべきです。

冷静に客観的に判断できる状態になってから進路を決めましょう。

会社は労働法で違法となりるため正社員に辞めろと言うことはできません。

必要であれば出来る限り医師の診断書を貰い、傷病手当金を受け取り、自宅療養してください。

うつ病の可能性がある方は仕事を辞めたいと思う前に一度休職することをおすすめします。