「第二新卒は使えない」は間違い!そう言われる3つの論点と人事の評価
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「第二新卒が使えないと言われているけど、本当にそう言われているのかな」
「どうすれば使えない第二新卒などと言われないようにすれば良いのだろうか」
第二新卒が使えないと言われているようで、不安になってしまいますよね。
私はこれまで約10年間、採用担当者を経験し第二新卒の方を採用してきました。
結論からいえば第二新卒と呼ばれる人は30年以上前から存在しており、役員まで出世している人がたくさんいます。
第二新卒が使えなかったら、役員まで出世しているような人はいませんし採用もされません。
この記事では第二新卒が使えないと言われている理由や人事が第二新卒をどのように評価しているかを紹介します。
もし第二新卒が劣等感として感じているのであれば必ず一読してください。
目次
第二新卒が使えないと言われている企業側の言い分
「なんで第二新卒を批判する人が多いのだろうか」と不思議に思いませんか。
第二新卒が使えないと言われている理由として、勤続年数が短いということがあります。
具体的には、以下のような理由です。
- 論点1:1社目を3年以内に離職している
- 論点2:意欲がない
- 論点3:礼儀がなっていない
それぞれについて解説します。
論点1:1社目を3年以内に離職している
第二新卒の方は、1社目の会社を3年以内に離職しています。
そのため、「会社を3年持たずに辞めている」と批判されやすいです。
日本の企業は解雇ができません。
実力のない人でも勤続年数が伸びれば管理職などに昇進するため、長く勤めている人が偉いとなります。
論点2:意欲がない
筆者が10年間人事を担当して、第二新卒を批判する管理職からよく聞くのが「意欲がない」という批判です。
具体的なシチュエーションとしては、仕事の完成間際で残業をせずに帰るといったことです。
人事として「定時で上がれ」という立場なので特段、筆者としては悪いことには感じません。
ですが、わずか30分程度の残業を嫌がる第二新卒者がいることも事実です。
管理職世代からすれば、定時で上がることがやる気がないと思われる原因となっている可能性がありますね。
論点3:礼儀がなっていない
第二新卒者で多いのが「挨拶ができない」という方です。
挨拶の出来ない人は、仕事が出来ても「あいつは礼儀がなっていない」と批判される傾向にあります。
実際に面接時には挨拶が出来ていても、入社してからは挨拶ができない第二新卒は目立ちます。
挨拶の励行を心がけましょう。
第二新卒は使えないと言われている企業側の言い分まとめ
- 1社目を3年以内に離職しているため「長く勤められないのではないか」と思われる
- 仕事の完成間際で残業せずに帰るなど、意欲がない。
- 挨拶ができないなど、礼儀がなっていない
ほかにも第二新卒の転職で気を付けたいポイントは「第二新卒の転職で失敗したくない人が知るべき全知識(採用担当者が評価ポイントを全公開)」こちらでも紹介しています。
ところで、第二新卒って果たして本当に使えないのでしょうか?
次は、筆者が実際に第二新卒の段階で辞めて転職してきた人材が定着しているかどうかについて解説します。
【人事が語る】第二新卒が使えないと言われているのは完全にイメージだけの話。人事視点では定着率が高く良い人材
第二新卒が使えないと言われているのは、完全にイメージだけの話です。
人事歴10年の筆者としては第二新卒は転職後に非常に早期に戦力化する上に、定着もしています。
実際に第二新卒は入社してから3年間勤務出来ない人は、10人に1人程度の確率です。
新卒よりも定着率は高いです。
また、新卒よりも転職組の方が仕事が出来るのと同じ現象が第二新卒にも当てはまります。
第二新卒者が使えないと企業が本当に考えているのなら、そもそも人事が採用活動自体をしません。
第二新卒者でも役員まで出世している人がいるって、ご存知ですか。
次は、第二新卒で役員まで出世している人の実例について解説します。
【事例紹介】第二新卒からでも執行役員まで出世している人がいる
筆者の在籍していた中堅企業で、第二新卒で転職して役員にまで出世した方のお話をします。
筆者がいた中堅企業で、第二新卒(当時24歳)で30年前に転職した人が執行役員まで出世しています。
部長級よりも上なので、大出世です。
入社当時は営業部に所属しており、最終的には全工場を統括する製造部の統括部長になられていました。
入社した当初から優秀だという評価がついており、
- 32歳で係長
- 40歳で課長
- 50歳で部長
- 55歳で執行役員
になられていました。
転職組ということで厳しい要求をされ、扱いの難しい管理職のマネジメントを任される等苦労されていました。
第二新卒が本当に使えないなら、従業員数が500名規模の中堅企業で役員にまで出世する人は存在しないです。
つまり「第二新卒は使える」ということです。
人事から第二新卒者へのアドバイス
周囲から「使えない」と言われている第二新卒の方は、気にせず仕事に打ち込むことをおすすめします。
仕事がしっかりと出来るようになって、職場で一目置かれるようになれば雑音は消えていくためです。
第二新卒は、真面目にやっているな、という評価がされるようになるまでにおおむね1年かかります。
挨拶を励行し、目の前の仕事に打ち込むことで、雑音を消すようにしましょう。
第二新卒からの転職の成功事例は「第二新卒の転職を成功させるには?成功事例と評価ポイントを人事が解説」こちらの記事でも紹介しています。
ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
第二新卒が使えないと言われる原因は、以下の3つからです。
- 論点1:1社目を3年以内に離職している
- 論点2:意欲がない
- 論点3:礼儀がなっていない
挨拶を励行し、もう辞めることはないとしっかりと勤務するようにしましょう。
また、たまには少しだけでも残業をするようにして仕事を完成させてから帰るようにしましょう。
第二新卒が使えないと言われているのは完全にイメージだけの話。
人事的には、定着率は高いです。
10人中9人が3年以上転職後勤務しています。
筆者の在籍していた中堅企業で、第二新卒で30年前に転職した人が執行役員になっている人がいます。
周囲から言われることを気にせず、目の前の仕事に打ち込んで雑音を消すようにしましょう。