大学中退者は就職できない?厳しいと言われる理由と就活のコツを紹介

大学中退して就職するとどうなるの?年収やキャリアについて知りたい

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大学を中退しても就職はできますが、就職活動には工夫が必要です。

大学を中退すると、高卒扱いとなりますが求人によっては高卒の新卒枠で応募できる可能性もあり、活用できれば就活の難易度はぐっと下げることができるためです。

この記事では、大学中退者の就職の難易度や就活方法、おすすめできる業界・職種を紹介していきます。

この記事で分かること
  • 大学中退だと就職が難しくなる理由
  • 大学中退した方が早く就職するための対処法
  • 大学中退した人の就活の裏ワザは「高卒の新卒枠」狙い
  • 大学中退した人におすすめの業界・職種
大学を中退しても優良企業に就職

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目次

大学中退者の実情とは

まず大学中退者の割合と、就職を考え始めるまでの時期について紹介します。

大学中退を迷っている方や、大学中退後の就職時期を悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

大学中退者の割合

文部科学省の調査によると、令和3年度の大学中退者の割合は全大学生の1.95%です。

参考|学生の就学状況(中退者・休学者)等に関する調査|文部科学省

具体的には大学院生含む全大学生約2,968,000人中57,875人が中退しています。

つまり、100人中2人程度が大学を中退している計算となり、割合的には少数派と言えるでしょう。

大学中退者が就職を考え始めるまでの期間は?

独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、大学中退者が就職を考え始めるまでの期間は、「3か月未満」と答えた人が 33.2%と最も多くなっています

参考|図表3-3 中退後に就職活動を始めるまでの期間|独立行政法人労働政策研究・研修機構

この調査によると、61.2%の方が大学中退後半年までに就職活動を始めていることが分かります。

大学中退者は就職できる?難しいと言われる理由とは

大学を中退しても、就職することは可能です。

しかし、大学中退をすべき理由がない人は大学を辞めないほうが良いといえます。

大学中退をすると、大卒者に比べて以下のような3つの理由で就職が難しくなります。

  • 大学中退すると応募できる求人数が減るから
  • 大学中退者の就職率はわずか34%と言われているから
  • 大学中退者の割合が少なく、新卒と比べると採用するメリットが少ないから

それぞれについて解説します。

大学中退すると応募できる求人数が減るから

大学を中退すると応募できる求人が減るから就職が難しくなると言われています。

なぜなら大学を中退すると新卒枠で就活をすることが難しくなるからです。

世間一般的には大卒新卒は一番求人数が多く、内定できる確率が高いといえます。

もしも大学を中退してしまうと、人生で最も内定を獲得しやすい大卒新卒を逃してしまうことになります。

また、大学中退者の採用応募枠は高卒枠を狙うことになり、給料も高卒レベルとなります。

仮に、3年以上大学に通っていたら短期大学卒扱いで、3年未満は高卒扱いとなりますが、短期大学卒には給与規定がない会社も多く、高卒と同じ扱いになることがあります。

非常にもったいないことですので、大学中退する理由が深刻でない場合には、出来れば卒業できるように努力しましょう。

大学中退者の就職率はわずか34%と言われているから

マイナビによると大学中退者を含む既卒者の就職率はわずか34%しかありません。

大卒新卒は70%以上の就職率が出ているのに対して、大学中退者の就職率は約3分の1の確率でしか内定が出ていないことになります。

大卒新卒に比べると不利になるため、出来れば卒業できるのであれば卒業を目指すようにしましょう。

参考:2020年度 マイナビ既卒者の就職活動に関する調査

大学中退者の割合が少なく、新卒と比べると採用するメリットが少ないから

大学を中退すると就職が難しいと言われる理由として、大学中退者の割合が少なく、新卒と比べると採用するメリットが少ないことが挙げられます。

先述の通り、大学中退者は100人中2人程度と割合的には少数派であるため、企業は少数派の大学中退者に対して「多くの学生は続けているのになぜ中退したのか」「本人に何かしら問題があるのか」とネガティブな印象を少なからず抱いてしまいます。

もちろんやむを得ない事情があり中退するしか選択肢がない方もいるのは企業の人事も承知の上です。

しかし、企業としてもお金をかけて採用する以上、不安材料になり得ることは深掘りしてくるため面接などで前向きな返答ができるように準備しておきましょう。

大学を中退した人が早く就職するための対処法

上記で説明したように大学中退者は新卒と比べ就職が難易度が上がります。

大学中退者が就職するために取るべき行動は以下の3つがあります。

  • 多くの求人に申し込む
  • 中小企業やベンチャー企業に絞って応募する
  • 転職エージェントに相談する

それぞれについて解説します。

多くの求人に申し込む

多くの求人に申し込むことも早く就職するためには必要な行動になります。

そもそも求人に応募しなければ、企業から内定をもらうことはできません。

多くの企業に申し込むことで内定の確立を少しでも上げることができます。

例え内定がもらえる確率が5%でも20社の面接を受ければ内定をもらえるのです。

大学を中退して、就職せずに何もしていないと時間がたてばたつほど就職も難しくなっていきます。

中小企業やベンチャー企業に絞って応募する

多くの求人に申し込んでも1次面接すら通らないという場合は、中小企業やベンチャー企業に絞って応募しましょう。

大企業に比べ中小企業やベンチャー企業は合格率が高くなるからです。

大企業は応募人数が多くなることから、基準の学歴に達していない応募者を不採用にして人数を絞っているケースが多いです。

大学中退者はそもそも応募した企業の設定している学歴に満たしていない場合や新卒と比べ就職活動で不利になるケースが多いため、採用ハードルの低い中小企業やベンチャー企業に絞る必要があります。

中小企業やベンチャー企業では大企業と比べ即戦力になれる確率も高いため、結果として大企業に就職するよりも満足いくケースもあります。

いち早く就職したい場合は、中小企業やベンチャー企業に絞って応募してみてください。

転職エージェントに相談する

早く就職するためには1人で就職活動をするのではなく、転職エージェントに相談することも1つの手です。

なぜなら中退後に抱えている悩みを無料で相談できることに加え、1人で就職に臨むより成功率が格段に上がるからです。

上記で説明したように大学中退者を含める既卒・フリーターの就職成功率が約34.4%に対して、例えば就職カレッジという転職エージェントを利用した場合の就職成功率は81.1%となっています。

採用担当者も大学中退者に対して、なぜこの人は大学を中退したのかを気にしています。

そのため、採用担当者を納得させるための理由も一緒に考えてくれます。

このように早く就職したけど、どう動けば良いのか分からない、やりたいことも分からないという人は無料で利用ができるので転職エージェントに相談してみると現状を打破することができるかもしれません。

大学中退者と大卒の違い

大学中退者と大卒の違いを、学歴、就職率、収入の面から紹介していきます。

大学中退者と大卒の学歴の違い

大卒者の最終学歴は「大卒」であるのに対して、大学中退者の最終学歴は、ほとんどが「高卒」扱いとなるでしょう。

ですので、必然「大卒以上」と記載のある求人には応募できなくなります。

ですが、大学中退の場合であっても、履歴書には大学入学、退学の事実を記載することが一般的なので、大学入学の学歴が評価されることもあります。

一方で、中退の理由を詳しく聞かれることも想定しておく必要があります。

また、卒業後3年以内は、「既卒」として新卒採用に応募できる求人もあります。

厚生労働省が青少年雇用機会確保指針を改正し、企業に対して卒業後3年は新卒扱いとして採用するよう求めたためです。

大学3年生までに中退をしたのであれば、高校卒業後3年以内なので「既卒」=新卒として応募できることになります。

しかし、高校からの就職活動は学校からの斡旋や校内選考などで現役高校生が優遇されるケースも多くなっているため、新卒枠での応募ができたとしても就職は決して簡単ではないでしょう。

新卒として採用してもらえるという考えで油断せず、就職活動に臨みましょう。

大学中退者と大卒の就職率の違い

次は就職率の違いについてです。

文部科学省の調べによると、就職内定率は、大学中退者(高卒)は76.1%、大卒は90.9%と、大卒が大きく上回っていることが分かります。

参考|令和5年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和4年10月末現在)に関する調査について|文部科学省

参考|令和4年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2月1日現在)|文部科学省

また、就職先に関しては、社員数300人以上の企業規模になると、圧倒的に大卒の割合が高くなることが見受けられます。

参考|図表Ⅰ- 3  企業規模別・学歴別・新卒採用有り企業の割合(2004年度)|独立行政法人労働政策研究・研修機構

結果、就職内定率、大企業への就職は大卒の方が有利ということが分かります。

大学中退者と大卒の初任給の違い

大学中退者は高卒扱いとなることがほどんどであるため、大卒者の方が初任給が高い傾向があります。

厚生労働省の調査によると、大学中退者(高卒者)の初任給は、16万7,400 円であるのに対して、大卒者の初任給は、21万200 円と4万円以上の差があることが分かります。

参考|「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)」|厚生労働省

また、月の賃金で見ると、男性では、大学卒が40万500円、大学中退者(高卒)が29万2,900円、女性では、大卒が29万6,400円、大学中退者(高卒)が21万4,600円と、男性では10万以上、女性も8万以上の差があることが分かります。

入社後の努力次第で、大学中退者(高卒)でも昇給するチャンスがある場合もありますが、年収に換算すると大きく収入差が生まれる可能性も知っておく必要があります。

大学中退者が就職で狙うべきおすすめの職種

大学中退者の方は「どんな職種を狙っていけば内定率が高くなるのだろうか」と、どんな仕事をすれば良いのか悩んでしまいますよね。

結論からいえば、有効求人倍率が高い職種を狙えば内定率は高くなります。

出来るだけ、就職しやすく将来が有利になる職種を選ぶようにしましょう。

特に営業とITは有効求人倍率が高い職種と言えます。

dodaによれば営業職の有効求人倍率は2.26倍、ITはなんと8.65倍にも達しています。

応募すれば高い確率で内定が出る可能性が高いといえます。

参考:転職求人倍率 |転職ならdoda(デューダ)

有効求人倍率とは、企業が出している有効求人を、ハローワークに登録している求職者の数で割ったものを有効求人倍率といいます。

有効求人倍率が6倍となっている場合、1人に対して6つの求人があるという計算になります。

また、仕事を通してスキルが身につく職種がおすすめであるといえます。

マーケティングやWEBデザインなど、手に職がつくような仕事をすることがよいといえます。

いざ転職をしたいと考えたときに、「この分野なら誰にも負けない」というスキルがあったほうが転職しやすいためです。

スキルが蓄積できて、転職先でも需要が高い職種を選ぶようにしましょう。

次から実際におすすめの職種を解説していきます。

営業は未経験でも就職しやすい

営業職であれば未経験でも就職することが可能です。

営業職は教育の手間が事務系などに比べれば比較的、低く、売って来れればよいという考え方の企業も多いためです。

そのため、しっかりと育成してもらえる企業を選ぶことが大切です。

SE(システムエンジニア)は手に職をつけたい方におすすめ

SEの求人を受けることもおすすめです。

手に職をつけたい、と考えている場合には、特にITの技術を身に着けることが出来るSEの求人を受けることが良いといえます。

大学中退者は大卒ほど処遇が良くない可能性が高く、実力がないと出世などにも影響してくるためです。

実力一本でいけるSEは非常に良い仕事であるといえますね。

WEBデザイナーは需要が高くスキルが身に付く

WEBデザイナーも需要が高く、スキルが身につく職種です。

仕事内容はSEに比べるとまだ簡単であり、ホームページなどWEBサイトのデザインやコーディングを行う仕事です。

経験を積めば、将来独立することも可能なためIT系の仕事への入門としてWEBデザイナーを選択するのもおすすめです。

大学中退者にも公務員就職は可能

大学中退者には実は奥の手として、高卒枠での公務員試験を受けることが可能です。

各都道府県の自治体により条件は異なりますが、大学に入学できる学力を保持できていれば、高卒程度試験は簡単に感じる方もいるはずです。

また、警察官や消防士といった公務員試験も高卒枠で受けることができるので、大卒よりも採用されやすくなります。

警察官や消防士は大卒の採用枠よりも高卒の採用枠が大きいです。

参考:公務員試験日程一覧|公務員試験総合ガイド

事務職は大学中退した女性におすすめ

大学を中退した女性が選ぶべきは事務職であるといえます。

特に経理職は女性のニーズが高い上に、どの会社でも求人を行っているので、簿記2級を取得してから就職活動を行うことで安定した就業が見込めます。

とりあえず簿記2級の資格取得をするようにしてみてください。

簿記2級の資格取得にあたっては、出来れば資格取得のために学校に通う方が良いといえます。

特に難易度が簿記2級は高く、3ヶ月程度は勉強期間が必要です。

ハローワークの主催する公共職業訓練または求職者支援訓練の総務経理コースに参加するなどして、短期での資格取得を狙いましょう。

求職者支援訓練に申し込んで、もしも落ちてしまった場合には、公共職業訓練の方に参加したいとハローワークの窓口で伝えるようにしましょう。

どちらもテキスト代以外は無料で授業を受けることができます。

公共職業訓練は雇用保険の被保険者履歴のある人が優先なので、学生だった中退者は雇用保険に入っていません。

そのため求職者支援訓練に申し込み落ちた場合に、ハローワークに申請して公共職業訓練に参加するようにしましょう。

参考:職業訓練検索・一覧|ハローワークインターネットサービス
参考:あなたのしごと探しに、役立つスキルを。ハロトレ特設サイト|厚生労働省

大学中退者が狙うべき企業規模とは

大学中退した人が狙うべき企業規模として、大手の子会社または中小企業をメインとするようにしましょう。

大手の子会社は採用条件が緩く、給与待遇や福利厚生などが親会社に準拠しており、良い待遇となっていることが多いです。

しかも、採用ハードルは中小企業並みに低いところもあります。

また、中小企業は慢性的に人手不足状態なので大学を中退していても入社しやすいといえます。

1,000人以上の大企業は新卒と職歴ある中途採用で募集できているから中退者の内定は厳しい

従業員数が1,000人以上の大企業は、新卒と職歴のある中途採用者で採用充足ができるため、大学中退者の内定は厳しいといえます。

基本的に採用する能力が高い会社に大学中退者が就職するのは難しいと考えるようにしましょう。

誰もが知っている大企業を狙うのではなく、名前を知られていなくても、給与や休日、賞与が充実している企業を狙ったほうが得策です。

何も考えず中小に入ったらボーナスはない、転職しようとしてもよほどの実力が必要!

「とりあえず正社員になれたらなんでもいいや」と安易に中小企業に就職すると手痛い失敗が待ち受けています。

筆者もベンチャー企業を短い期間で退職して、大企業への再転職を果たしていますが、退職理由はボーナスが支給されず給与が安かったことに原因がありました。

ボーナスがないなら正社員をやる旨味がないと辞めていく人も非常に多かったです。

多くの中小企業や弱小ベンチャー企業ではボーナスがないことも多いです。

また、中小企業に最初から入るという選択肢は悪いことではありませんが、やっぱり待遇の良い大手企業に就職したいと考えたとき、前職の会社規模があまりにも小さいと採用されにくくなるのも事実です。

採用担当者は在籍していた会社の規模で転職希望者の実力を測る傾向にあるためです。

何も考えずに適当に会社選びをすると後で痛い目を見ることになります。

大学中退者の就職試験で採用担当者が抱いている不安とその対策

「大学を中退したけれど、どうすれば内定が取れるの」と不安になっていませんか。

実は、採用担当者側も面接を受けるあなたと同じくらい不安です。

すぐに採用した人が会社を退職すれば経営者から強烈なバッシングを受けるためです。

大学を中退したことは面接でほとんどの場合聞かれますので、必ず前向きに答える練習をするようにしましょう。

採用担当者の不安が払しょく出来るような面接での答え方について教えます。

大学を4年間続けられなかったのに3年務まるの?

採用担当者はまず、大学を4年間で卒業できず中退した人に、会社が勤まるのかどうか不安を抱きます。

大学の4年間すら我慢できない人が本当に、企業に入社してから3年以上も勤務できるのだろうか。

この不安を払しょくするためにも、しっかりと大学を中退したことは反省しており、これから企業に就職するにあたっては、定年退職の日まで頑張って仕事をしたいという意欲を伝えるようにしましょう。

大切なのは覚悟を相手に伝えることです。

どこでも良いのではなくやりたい仕事が本当にあるのか?

「大学を中退して、とりあえずどこでもいいから就職したい」という風に感じられるような、志望動機や企業研究が曖昧な方が一定数存在します。

「大学を中退したからとりあえず仕事を探す」ということではなく「やりたい仕事があるから就職したい」と熱意が伝わるような答え方をするようにしましょう。

「大学を中退したけれど、これからは実力主義の社会になっていくと考えて、成果が数字で表れる営業職になりたいと思った」という風に、強い意欲を見せるようにしてください。

中退の事情は分かるが他責思考じゃないか?

「大学中退したのは学費がなくなったからで私のせいじゃない、親のせいだ」など、様々な事情で中退していることは分かります。

しかし、他責で大学を中退したという風に考えることと伝えることは避けるようにしてください。

言葉巧みな面接官にあたってしまうと思っていることが口に出てしまったりします。

大学を中退したのは、全面的に自分が悪いと考えていると面接の場で伝えることで内定が出やすくなります。

他責思考と言い訳は社会人になってからは厳禁ですし、面接の場から見られていると考えるようにしましょう。

大学中退者が正社員就職に成功した事例2選

大学中退から正社員として内定した事例を2つ紹介します。

個人情報保護の関係で氏名などを出すことはできませんが、実際に採用された若者2人についてです。

営業職へ就職

大学を中退後、半年ほどは何もせずにブラブラしていた21歳の大学中退者を正社員で採用しました。

大学を中退した後はやることがなく、最初は学校に行かなくてもよく開放感があったが、だんだんと無職という現実に疲れてしまったそうです。

採用の決め手となったのは、営業職という仕事に対して前向きに考えていた点でした。

営業職で実力を身に着けて、名古屋支店で一番の売り上げを持てる人材になりたいということで採用されました。

筆者が当時、採用担当者として在籍していた三菱ロジネクストは重機のシェアが世界で3番手の企業でしたが、トヨタが1位、コマツが2位、3位が三菱ロジネクストという順番でした。

名古屋はトヨタが強烈なシェアを誇っており、非常に頼もしく感じ、採用に至りました。

強気かつ前向きな姿勢で大企業就職をもぎ取ったといえます。

社内SEへ就職

大学を中退した20歳の方を社内SEで採用しました。

大学を中退したとして、学部の勉強が将来やりたいことと合致していなかったということでした。

大学を中退してからはIT系の仕事を探してずっと就活をされており、ちょうど募集していた社内SEの仕事に就職されました。

大学で学んでいたことが経済学だったため、まったくやりたいことと合致していないという言葉にも説得力があり、採用となりました。

まとめ

大学を中退する前に一度、踏みとどまってみましょう。

できれば中退せずに新卒で就活したほうが就職しやすく、安定した人生を歩むことができます。

また、どうしても中退する場合には、伸びしろのある業界と職種を選ぶようにしましょう。

大学中退をして就職できる業界の中には離職率が50%を超えている業界もあり、安易に選べば2人に1人は必ず失敗します。

職種にあった就職サイトを選び、確実に就職ができるように努力するようにしましょう。

よくある質問と回答

大学中退して就職できるの?

大学を中退しても就職することは可能です。

しかし、実際のところ、就職率が高く、離職率も高い業界にいくことになる可能性が高いといえます。

どんな待遇になるの?

人事を10年経験してきて給与計算は何万人もしてきましたが、高卒者の場合は、大卒者に比べて一ヶ月あたり4万円ほど給与が低くなります。

学歴で賃金を決めている企業が存在するため、大卒よりも高卒の方が賃金が安くなる傾向にあります。

筆者が10年間4社で人事を勤めてきた経験から大手でも中小でもおおむね4万円ほどの賃金差に落ち着きます。

どんな業界・職種につけるのか?

独立行政法人 労働政策研究・研修機構と厚生労働省平成 29 年雇用動向調査結果の概況のデータでは、大学中退者を含めた高卒の採用ニーズが高いのは、サービス関係(パチンコ・飲食店・ホテル)と販売の仕事 (スーパー・コンビニ・百貨店)です。

就職率から考えてもこのサービス関係と販売関係の仕事に就職しやすいといえます。

監修者

上場・ベンチャー・中堅企業で様々な役割を経験。今なお、採用・人事の業務を最前線で経験し、「いま」の「生きた」知見を発信しています。