薬剤師の転職は厳しい?背景と転職成功のカギとは

薬剤師の転職市場は年々厳しい状況になり、売り手市場から買い手市場に変化しつつあります。

「薬剤師の資格さえあれば、どこでも仕事ができる」という時代は終わりを告げ、薬剤師も転職のためにしっかりと対策や準備をしなければいけない時代となりました。

筆者もこの厳しい状況の中で転職をした経験があります。

当時は新型コロナウイルス感染症の影響を最も強く受けた中での転職活動でしたが、応募した企業の半分以上が書類選考の時点を通過できないという事態となりました。

どうにか書類選考が通って面接に行くことができた企業でも、入念に面接対策や志望動機の明文化をしっかりしておかなければ内定を貰うことが難しい状況でした。

薬学生時代に教授から聞いていた「いつか薬剤師も就職氷河期に突入することになる」という話が現実味を帯びてきており、この転職活動で薬剤師転職市場の厳しさを肌で痛感しました。

以前のようにすんなりと転職が決まらない状況に焦りを感じたこともありましたが、転職エージェントを複数活用したり、転職経験者からの失敗談やアドバイスをもとに行動したりと工夫を重ねた結果、無事に転職を成功させることができました。

厳しい状況下となった薬剤師の転職ですが、重要なポイントをおさえてしっかりと準備をしておけば、転職成功の確率をグッと上げることができます。

「転職を考えているけれど、この厳しい状況で転職を成功できるか心配」という方も多いかと思います。

今回は厳しい状況下でも薬剤師転職を成功させるためのポイントについて紹介していきますので、転職を考えている方は参考にしてください。

薬剤師の転職が厳しくなった理由

薬剤師転職市場は様々な要因があって、年々厳しい状況になっています。

特に大きな要因としては、薬剤師数の増加やコロナ禍の影響、薬剤師業務の変化の影響があります。

薬学部6年制移行後の初の卒業生が出た平成24年3月の有効求人倍率(医師・薬剤師含む)は6.59でしたが、令和4年9月時点では2.00と数年で大きく低下しているのが数字で見てもわかるかと思います。

参考:令和4年9月時点の有効求人倍率|厚生労働省平成24年3月の有効求人倍率|厚生労働省

薬剤師の業務は現在過渡期を迎えている状況でありますが、このまま以前のような業務形態を続けていけばいずれ薬局の数も緩やかに淘汰されていくことが予想されていました。

筆者も薬学生時代に「今後は薬剤師の数が増えて、いずれは薬剤師も就職氷河期に突入する時代が来る。高齢化に伴う医療体制の変化についていける薬剤師でなければならない」と口酸っぱく教授から聞かされていましたが、それはまだまだ数年先であると思っていました。

数年でここまで急激に転職市場が厳しい状況に変化したのは、新型コロナウイルス感染症の影響が大きいと考えられます。

参考:薬剤師の需給推計(案)|厚生労働省

ここでは、薬剤師の転職が厳しい理由を紹介していきます。

薬剤師の数が増えた

薬剤師転職を年々厳しくさせている要因の1つが、薬剤師数の増加です。

薬学部が6年制に移行してから、ここ数年で薬科大学や薬学部が多く新設されていきました。

薬科大学・薬学部の新設が活発となったことにより、年々薬剤師の有資格者が増加しつづけているのです。

厚生労働省はこの薬剤師数増加の事態に対して「高齢者の増加に伴う需要と供給が均衡している状態が今後数年続くようだが、このままだと長期的には薬剤師数の供給の方が上回るだろう」と予測しています。

コロナ禍による受診率低下と年収の下落

新型コロナウイルス感染症の影響で、不急の受診を控える患者が多くなり、処方箋枚数が激減しました。

その結果、処方箋枚数が激減による収益悪化で経営が傾き、調剤薬局が閉局したり大手に買収されたりする事態が多くなりました。

特に外出自粛の勢いが強かった時期では、子供も保育園や学校にいかないことにより新型コロナウイルス以外の感染症にかかることが減ったため、小児科の受診率が特に低下しました。

更に、花粉症の時期がきても不要不急の外出を自粛している影響もあって、花粉症の症状がいつもよりも軽いため耳鼻科を受診しない人も増えました。

その他の医療機関でも来院時の感染リスクを下げるために、医師が病状の安定している患者に限定して定期薬の処方日数を普段よりも長めにするケースもあり、来局回数の激減につながったのだと思われます。

筆者がかつて勤めていた調剤薬局(小児科、耳鼻科門前)は、このコロナ禍による処方箋枚数が激減の影響が大きく、経営が難しくなった結果、大手調剤チェーンに買収されました。

それだけではなく、当時経営者から仕事ぶりを認められたことで次年度の昇給が約束されていましたが、大手調剤チェーンの買収で無かったことにされてしまい、大変悔しい思いを味わいました。

処方箋枚数激減による経営悪化の事態で、新たに雇用する薬剤師の年収をコロナ禍以前の額よりも下げざるを得ない状況になった調剤薬局も少なくないかと思われます。

薬剤師業務の変化による影響

薬剤師増加やコロナ禍の影響の他に、薬剤師業務の内容が変化していくことによる影響も転職市場に変化をもたらしています。

自動一包化装置や自動ピッキング装置などの設備が充実してきており、それまで薬剤師が手作業で行っていた調剤が機械でできるようになりました。

それだけではなく、平成31年の法改正(0402通知)により、薬剤師の指導の元であれば調剤事務によるピッキングや一包化した薬剤の数量確認等の業務を行うことができるようになりました。

今まで薬剤師が行ってきた業務が、機械や非薬剤師の職員でもできるようになってきたことにより、薬剤師の業務内容が減りました。

業務内容が減少した結果、薬局内に必要な薬剤師の数も減るため、企業側が雇用する薬剤師の数も減少していったのです。

厳しい薬剤師転職市場では、薬剤師専門の転職エージェントがおすすめ

厳しい状況下で転職を成功させるためには、薬剤師専門の転職エージェントを利用するのがおすすめです。

薬剤師転職エージェントの利用は担当者とのやりとりに多少手間がかかりますが、利用するメリットが多く、忙しい薬剤師業務の傍らでスムーズに転職活動を進めることに役立ちます。

特に自分に合った求人を探し出すにはかなりの時間と労力がかかりますが、薬剤師転職エージェントは求職者からのヒアリングを元に、その人に合った求人をピックアップして紹介してくれます。

また、気になる企業について相談をすれば、その企業についての情報を教えてくれます。

筆者も多忙かつ厳しい状況下での転職活動を成功させましたが、薬剤師転職エージェントのサポートの影響が大きかったかと思います。

特に正社員の薬剤師は仕事終わりが遅くなりがちですが、多くの薬剤師転職エージェントは夜間でも対応してくれることがほとんどで、まとまった空き時間が確保しづらい方でも転職活動をスムーズに進めることができます。

薬剤師転職エージェントの利用のメリット

薬剤師転職エージェントを利用することの最大のメリットは、転職市場や企業についての情報が入手しやすくなることです。

気になる企業があっても、どういった社風の企業なのか、その企業の薬剤師が問題なく仕事を続けられているのかといった情報は、なかなか企業のホームページ等からでは掴みにくいかと思います。

薬剤師転職エージェントは企業の社風や業務内容、募集傾向だけでなく、過去に退職者がいたか、いればどんな理由で退職したか(個人情報に触れない範囲で)などの情報を教えてくれます。

特に企業はマイナス面を自社のホームページに載せるようなことはほとんどしないので、転職エージェント経由で薬剤師の生の声を聞くことができるのは貴重です。

気になる企業がない場合でも、ヒアリングを元にその人に合った求人を紹介してくれますので、求人を探す手間が省けるのも大きなメリットです。

また、薬剤師転職エージェントの多くは面接対策や書類添削も手厚くサポートしてくれることが多いため、転職活動に不慣れな方にとってはこちらも大きなメリットとなります。

筆者自身も薬剤師転職エージェントの面接対策を受けたことがありました。

採用側に好感を与えやすい受け答え方を教えてもらった他、「この企業の採用担当は〇〇系の質問をしてくることが多いです」「面接に同席する経営者の方は、少しハキハキした感じの方ですので、質問の回答はより簡潔にしたほうがいいかもしれません」といった企業ごとの対策やアドバイスをしてもらえたので大変有難かったのを覚えています。

面接や書類の対策の他に、求職者と企業の間に入って年収や条件について代わりに交渉をしてくれますので、精神的にも楽な部分があるかと思います。

薬剤師転職エージェントの利用のデメリット

利用すればメリットの多い薬剤師転職エージェントですが、反面デメリットも存在します。

薬剤師転職エージェントを経由して転職をすると、企業は転職エージェントへ手数料を払う必要があります。

この手数料は理論年収の約3割(転職エージェントにもよる)であることが多く、薬剤師の転職の場合だと高額なものとなるため採用する企業側にとっては痛手となります。

そのため、企業にとって余程貴重で欲しい人材でない限りは大幅な年収アップは期待できない場合があるのです。

筆者も過去に薬剤師転職エージェント経由で紹介してもらった企業へ面接に行った際、コッソリと経営者から年収について「うーん、本当はアナタに○○万出してあげたいんだけど、エージェントさんへの手数料があるからこの額が限界なんだよね・・・」とお話されたことがあります。

また、人気の高い大学病院や大手の調剤チェーンの都心部の場合、紹介手数料を出してまで転職エージェントを経由しなくても人材や応募が集まることが多いため、薬剤師転職エージェントの利用で不利となるデメリットがあります。

更に、上記のケースの他にも、もう1つデメリットがあります。

薬剤師転職エージェント側も仕事ですので、当然利益のために企業を紹介していますが、中には、紹介料の高い求人を優先して求職者に紹介してくる場合があるのです。

ノルマがある転職エージェントもあるため、そのような傾向があるのはわからなくもないですが、求職者にとっては気分の悪い話であるかと思います。

さらに悪質な場合だとその求職者に合った企業の求人よりも、手数料を多くもらえる企業ばかりを紹介して面接までゴリ押ししてくる転職エージェントもいるので注意が必要です。

薬剤師転職エージェントは必ず併用したほうがいい

薬剤師転職エージェントを利用する際には、必ず3社以上は併用しましょう。

何故3社以上を併用するべきなのかと言うと、以下のような大きな理由があります。

  • 併用することで転職エージェントによる利益優先の求人紹介を防ぎ、本当に自分に合った求人を紹介してもらいやすくなるため
  • 転職エージェントの担当者と相性が悪かったり、悪質であったりした場合に、他の転職エージェントに切り替えることができるため
  • 転職エージェントごとに独占求人や求人数の地域差があり、併用することで自分に合った求人を見つけやすくなるため
  • 1つの企業に対しても、各転職エージェントが持っている情報はそれぞれ違う角度のものがあるため

各転職エージェントとのやりとりは非常に手間がかかり、面倒に感じる方もいるかとは思いますが、「面倒くさいから1社だけでいいや!」と言ってここで決して手を抜かないようにしてください。

1社のみで利用した転職エージェントから適当に紹介された企業へどうにか入社して、後からミスマッチだったと気づくという事態に繋がりかねないからです。

筆者は以前、とある薬剤師転職エージェントを利用した際に「面接予定のダブルブッキングを防ぎたいので、弊社のみの利用に専念してくれないか」と担当者に言われたことがありました。

当時に筆者は転職も慣れていなかったので転職エージェントの事情などは一切知らず、言われたとおりにその1社のみの利用をした結果、言われるがままミスマッチかつブラックな調剤薬局へ転職をしてしまいました。

もし、この時点で他社の薬剤師転職エージェントを併用していれば、入社する前にミスマッチな調剤薬局であることに気が付く情報が得られたかもしれません。

更に、転職エージェントの言うことを鵜呑みにして考えることを放棄し、「何の目的があって転職をし、どんな企業で今後どのような活躍をしたいのか」を自分の中でしっかりと明文化できていなかったことが失敗の原因の1つであったと思います。

結局、ブラックすぎる環境に耐えかねてその調剤薬局を早期に退職した筆者は、この転職での失敗点を反省し、次に生かすことを決意しました。

当時既に厳しくなりつつあった薬剤師転職市場下で、更に短期退職という経歴に痛手を負っている状況でしたが、薬剤師転職エージェントをしっかりと複数利用することで有利に情報を入手し、紹介された求人の中から自分に合いそうなものを精査することができました。

また、優秀な転職エージェントの担当者がついてくれたお陰もあり、面接対策も十分に行うことができました。

短期離職で傷を負った自分の経歴について、企業側にどういった風に話せば納得してもらいやすくなるのかアドバイスをしてもらえたのも安心感が大きかったです。

紆余曲折ありましたが、転職エージェントの併用や十分な面接対策、自分の中で転職軸の明文化をしっかりと行った結果、無事に転職を成功させることができました。

筆者おすすめの薬剤師転職エージェント

「厳しい状況で薬剤師転職エージェントを併用するべきなのはわかっているけど、多すぎて何を利用したらいいのかわからないよ!」と言う方も多いかと思います。

そこで、経験や薬剤師仲間の口コミをもとに、筆者がおすすめしたい薬剤師転職エージェントについていくつか紹介していきます。

ただし、どの薬剤師転職エージェントも強み弱みもあり、ついた担当者との相性も利用する人それぞれであるため、絶対にこれだ!という薬剤師転職エージェントはありません。

そのため、必ず薬剤師転職エージェントは3社以上を併用するようにしてください。

マイナビ薬剤師

マイナビ薬剤師は調剤薬局だけでなく病院や企業の求人も最大手である、総合型の薬剤師転職エージェントです。

拠点は全国に15ヵ所あり、都道府県を跨いだ転職も安心して行えますので、引っ越しと転職が同じタイミングの方にはおすすめです。

総合型で大手の薬剤師転職エージェントですが派遣はやっていませんので、派遣薬剤師を希望される方は後述の薬キャリエージェントやファルマスタッフ等の薬剤師転職エージェントを活用しましょう。

主な相談方法は、メールや電話ですが、面談での相談も行っています。

筆者は何度かお世話になったことがありますが、コロナ禍であっても近場のオフィスで担当者と面談することができました。

夜9時以降でも電話対応してくれる場合があるため、忙しい薬剤師の方には利用しやすい薬剤師転職エージェントであると思います。

筆者利用時には、年々厳しくなっていく転職市場に対応していくため、web転職セミナーを開催していました。

マイナビ薬剤師に登録するとこういったコンテンツも閲覧することができ、貴重な情報収集に役立てることができます。

面接対策や企業との交渉などもしっかりと行ってくれますが、最近はコロナ禍で企業側へ感染対策の配慮もあるためか、面接同行はない場合が多いです。

厚生労働省認可の職業紹介優良事業者のマークがある数少ない企業の1つですので、安心して転職サポートを受けることができます。

マイナビ薬剤師
職業紹介事業
許可・届出受理番号
13-ユ-080554
求人数非公開
対応エリア全国
拠点所在地北海道、宮城、東京、埼玉、神奈川、愛知、石川、大阪、京都、兵庫、岡山、広島、福岡、鹿児島
年代20代~50代
年収400万円~700万円以上

求人数の調査日:2022年12月30日調べ

  • マイナビグループが運営の薬剤師専門の転職エージェント
  • 薬剤師転職エージェント利用者満足度No.1
  • 正社員・契約社員・パートの求人を多く扱う
  • 病院や薬局以外に企業の求人もある
公式サイトはこちら

薬キャリエージェント

薬キャリエージェントは医療情報サイト「m3.com」を運営している会社が母体ですので、調剤薬局から病院、企業までの求人数が全体的に豊富です。

派遣求人も扱っているため、派遣薬剤師をしながら正社員の求人をゆっくり探すといったこともできます。

最短即日・最大10件の求人を紹介してくれる「迅速さ」が特徴的な薬剤師転職エージェントですので、薬剤師業務で忙しい中での転職活動を有利に進めることができます。

筆者利用時も噂通りレスポンスが早く、併用していた当時の薬剤師転職エージェントの中では最も連絡がスムーズでした。

転職エージェントを利用したことがある方にはあるある話なのですが、転職エージェントによってはレスポンスが遅い会社もあるのです。

忙しい薬剤師の転職活動には、レスポンスが遅いというのは非常に致命的です。

時には面接のスケジュールにも関わってくる事態になるからです。

薬キャリエージェントの担当者にも様々な方がいるかとは思いますが、筆者自身や他の薬剤師仲間の口コミでは「レスポンスが遅い!」という話は、この転職エージェントでは耳にしたことがありません。

相談の方法は主にメールと電話ですが、担当者にもよってLINEも可能です。

東京オフィスまで足を運べる方は面談での相談も可能のようですが、電話での相談でもしっかりと求職者の話を聞いてくれるので、面談に拘らない方には利用をおすすめしたい薬剤師転職エージェントです。

他の転職エージェントと比較して面接同行のサポートはないですが、履歴書添削や面接対策はかなりしっかりしています。

特に面接対策はオンラインですが内容がしっかりとしていて、本番を意識した感覚で行うことができます。

更に面接対策でのフィードバックをメールで送ってくれて、自分のアピールポイントをどう企業に伝えられるかアドバイスをもらうことができます。

ちなみにですが、運営会社のエムスリーは「薬キャリ」という転職サイトも経営しています。

「薬キャリ」は薬キャリエージェントだけでなく、提携しているマイナビ薬剤やリクナビ薬剤師と言った他の転職エージェントの求人を載せているのですが、こちらに登録するとおすすめの転職エージェント3社(自分で選べない)を一括で登録されてしまいます。

薬キャリエージェントと間違えて「薬キャリ」を登録してしまい、別の転職エージェントに登録されてしまって、それぞれの転職エージェントから電話が来て困った方もいるのではないでしょうか。

意外と間違えやすいですので、利用する際には注意してください。

実は筆者も薬キャリエージェントと薬キャリを間違えたことがあり、大慌てしたことがあります。

薬キャリエージェント
職業紹介事業
許可・届出受理番号
13-ユ-304437
求人数約30,000件以上
対応エリア全国
年代20代~60代
年収400万円~700万円以上

求人数の調査日:2022年7月26日調べ

  • 医療情報サイトm3.com運営会社が母体の転職エージェント
  • 登録すると最短即日で求人紹介を受けられる
  • とにかく早く転職を決めたい方におすすめ
公式サイトはこちら

ファルマスタッフ

ファルマスタッフは、大手調剤薬局の日本調剤が母体であるメディカルリソースが運営する薬剤師転職エージェントです。

全体的な求人数は最大級のマイナビと同規模ですが調剤薬局の求人に強みがあり、厚生労働省認可の職業紹介優良事業者のマークも持っています。

また、派遣求人も行っています。

調剤薬局への転職を考えている方には、登録をおすすめしたい薬剤師転職エージェントです。

拠点も全国で12ヵ所あり、都道府県を跨いだ転職にも対応できますので、引っ越しと転職を考えている方にもおすすめです。

筆者利用時は、面談もできる限り自宅の最寄り近くまで足を運んでもらえたり、面接もできる限りで同行してフォローをしてくれたりと、丁寧な対応をしてもらいました。

相談の方法はメール、電話、面談です。

面接対策や履歴書作成のサポートは、他の大手薬剤師転職エージェントと同じぐらいの手厚さです。

筆者利用時は本番直前に面接対策をしてもらったのですが、まるで作戦会議のような感覚で、面接本番でも「あ、この質問が来たら、さっき担当さんと○○って回答するって対策したな」とすぐに思い出すことができたので非常にやりやすかったです。

ファルマスタッフ
職業紹介事業
許可・届出受理番号
13-ユ-010743
求人数約42,000件以上
対応エリア全国
拠点所在地北海道、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫、広島、福岡
年代20代~60代
年収400万円~700万円以上

求人数の調査日:2022年7月26日調べ

  • 大手調剤薬局の日本調剤が母体のため、調剤薬局の求人、派遣やパートの求人に強みがある
  • 全国で12拠点があり面接の同行や履歴書作成など、サポートが手厚い
  • 転職相談満足度96.5%で薬剤師に選ばれている転職サイトNo.1
公式サイトはこちら

ファーマキャリア

ファーマキャリアは最大手の薬剤師転職エージェントと比較すると求人数はやや少なめではありますが、小~中規模の調剤薬局の求人に強みがあります。

反対に大手調剤チェーンやドラッグストアの求人には弱めなので、大手調剤チェーンやドラッグストアを希望されている方はマイナビ薬剤師などの他の転職エージェントの利用をおすすめします。

派遣は扱っていません。

求職者の希望を丁寧にヒアリングしてからつくる「オーダーメイド求人」が特徴の薬剤師転職エージェントです。

一人ひとりの求人をつくりだす特徴や、コンサルタント1人が担当する求職者の人数を限定していることから、「急ぎではないから、じっくり吟味して転職先を決めたい」という方に向いています。

ファーマキャリアは担当者によってスピード感や対応に差があるようですが、筆者の知り合いの薬剤師の何名かはファーマキャリアで転職を決めた方がおり、担当のレスポンスが早かった方のようでいずれも好印象だったようです。

中には「ちょっとグイグイくるぐらいの勢いがあったけど、かなりの数の求人を紹介してもらえたよ」という感想もありました。

ファーマキャリア単体だと求人数に不安があるため、他の大手転職エージェントのマイナビ薬剤師薬キャリエージェントファルマスタッフ等を併用するのがおすすめです。

ファーマキャリア
職業紹介事業
許可・届出受理番号
13-ユ-309098
求人数約15,000件
対応エリア全国
拠点所在地東京
年代20代~60代
年収400万円~700万円以上

求人数の調査日:2022年7月26日調べ

  • 一人ひとりの希望に寄り添ったオーダーメイド求人を提案してくれる
  • コンサルタントがヒアリングから交渉まで細やかにサポート
  • こだわり条件で仕事を探したい方におすすめ
公式サイトはこちら

アポプラス薬剤師

調剤薬局への転職を考えているけれど、ブランクがある方や調剤未経験で転職が不安な方は、アポプラス薬剤師の利用がおすすめです。

大手調剤チェーンのクオール薬局が母体にあるため調剤薬局の求人に強みがあり、拠点は全国に10ヵ所で求人数も最大手の薬剤師転職エージェントに次いで多く、幅広いエリアに対応しやすいのも嬉しいポイントです。

派遣も取り扱っています。

アポプラス薬剤師の転職サポートは他社と比較しても手厚く、電話やメールのやり取りだけでなく直接面談することを大切にしているため、前述のファーマキャリア同様に「じっくり吟味して転職先を探したいな」という方に向いています。

書類添削と面接対策のサポートは勿論ですが、できる限り面接に同行してくれるようですので、面接慣れしていない方でも安心して本番に挑むことができます。

アポプラス薬剤師には独自の研修支援制度があるため、ブランクが長めで不安な薬剤師の方や調剤未経験の薬剤師の方が安心して仕事ができるように調剤の実技研修も用意されています。

無料登録だけで実技研修の受講料が半額になりますが、アポプラス薬剤師経由で転職が決まった場合は実技研修が無料になります。

筆者の周りにも病院から調剤薬局へ転職した薬剤師の知り合いがいますが、アポプラス薬剤師経由で調剤薬局に転職を決めています。

>アポプラス薬剤師はこちら

厳しい状況下でも薬剤師の転職を成功させる方法

厳しくなっていく薬剤師転職市場下ですが、それでも他業種よりは有効求人倍率が高めで、まだまだ転職がしやすい業種であると言えますので「あぁ、もう薬剤師の転職は絶望的なのか・・・」と悲観することはありません。

更に、転職を成功させるポイントさえ押さえれば、以前よりも厳しい転職市場になった状況でも、転職を成功させる確率を大きく上げることができます。

20代で転職歴が多かった筆者も最も厳しい都心部での転職を成功させましたが、企業にとって魅力的である人材であることをどうアピールしていくか、今後自分がどうしたいのかを十分に考えていくことが成功の秘訣だったかと思います。

有利になりそうな資格や経験があれば獲得しておく

薬剤師転職において、小児薬物療法認定薬剤師や漢方・生薬認定薬剤師、妊婦・授乳婦専門薬剤師などの「認定・専門薬剤師資格」があると需要が高いため内定を得やすくなります。

認定・専門薬剤師資格は取得のハードルがなかなか高いものが多いですが、その中でも「研修認定薬剤師」の資格は比較的取得しやすく、かかりつけ薬剤師をやる上での必須条件となるため需要は高いです。

薬剤師転職エージェントを利用した際にも、担当から研修認定薬剤師の有無を質問されるぐらいですので、とっておいて損はありません。

研修認定薬剤師の申請や更新の期限、単位の取得の期限などには十分注意しましょう。

筆者も更新の期限で大慌てしたことがあります。

取得できるなら積極的にとりたい認定・専門薬剤師ですが、持っていなくても極端に転職に不利になってしまうこともなく、十分に転職成功できますので不安にならなくも大丈夫です。

自分の転職軸を明確にしておく

年収や労働条件も重要なのですが、更に重要なのが自分の転職軸を明確にすることです。

転職軸を明確にしていないと、転職に失敗する率がグンと高くなってしまいます。

「どういう目的で転職をして、今後どういった活躍をしていきたいか」を自分の言葉で作る作業をすることで、ミスマッチ企業への入社を防ぐことに繋がります。

自分がどういったタイプの薬剤師か、どんなキャリア展開を目指しているのかを考えて、それに合った環境でどう活躍していきたいかを具体的に紙に書くといいかと思います。

例えば、「漢方専門の薬剤師を目指しているので、漢方を扱っている薬局で勉強を重ねながら仕事をしたい」、「色々な外来処方も勉強中だけど在宅医療の経験も積みたいから、外来と在宅のバランスがとれる薬局で経験を積みたい」など自分の中で結論付けておくと転職活動を進めやすくなります。

しかし、薬剤師としてこうしたい!という大きな目標がなくて不安に感じている方もいるかと思います。

筆者も実はその一人です。

その場合は自分がしてきた薬剤師の仕事の中でどんな業務が一番上手くこなせるのか、何が上手くできないのかをベースに考えていくとよいかもしれません。

例えば、「コミュニケーションスキルは人並みにあるけど、忙しい環境だと慌てて調剤や監査の仕事が上手くいかない」といった内容であれば、「患者様の体調や服薬状況などを丁寧に聞きとり、しっかりと向き合うことができる環境で余裕をもって仕事をしたい」という転職軸になります。

「患者様とじっくり話すのが苦手。淡々と仕事をこなしていたい」という内容であれば、「数多く外来を捌いていく方が得意なので、処方箋枚数が多めのところでテキパキ働きたい」という転職軸になります。

この作業をしっかりしておかないと、入社後の「あれ、思っていたのと違う!」というギャップが大きくなって非常に大きなストレスを感じ、その企業で働き続けるのが難しくなってしまいます。

筆者も以前に、転職軸を明確にしておかないで年収や条件だけを考えた結果、自分のタイプとは合わない「処方箋枚数が多くて患者様をテキパキ捌いていく調剤薬局」へ転職してしまったことがあります。

どうにか毎日仕事をこなしていましたが、自分の得意分野やなりたい方向性と違う職場で仕事をするのは非常にストレスを感じ、身体の不調を起こすまでになってしまいました。

その次の転職では、その失敗を生かして「患者様としっかり向き合えるような環境で仕事をしていきたい。調剤や監査も落ち着いてできる環境で働きたい」と環境重視の転職軸として明確にしました。

この明確にした転職軸を薬剤師転職エージェントに伝えることでマッチしていそうな求人を紹介してもらったり、見学に行った際の「この企業は自分にマッチしているのかな」という判断基準に転職軸を照らし合わせたりしていました。

少し面倒に感じる作業でしたが、この行いが功を奏し、無事に転職を成功させることに繋がりました。

希望する企業について事前にリサーチする

転職エージェントから紹介された企業や、自分が気になった企業の企業理念と特色についてはしっかりと確認しておきましょう。

自分の志望動機を企業理念や特色に関連付けることで、企業側の採用担当にも「この人はうちの会社に合っているな」と思わせることに繋がります。

ただし、自分の「こうなりたい!」という方針が企業理念や特色とかけ離れすぎている場合、その企業が自分に合っていない可能性もありますので、無理にその企業理念に合わせるよりは他の企業を検討した方がよいかもしれません。

絶対に避けたい業務についても明確に

せっかく内定を得て入社しても、業務内容が合っていないと非常にストレス感じやすくなり、早期退職のリスクにも繋がります。

薬剤師にも色々な方がいて、それぞれ苦手とする業務や苦痛と感じる業務が少なからずありますが、あまりにも苦痛に感じる業務を続けることは体調面や精神面にも良くありません。

勿論、様々な業務にもしっかりと対応できる薬剤師であることが一番なのですが、1つの職場で無理なく健康的に仕事を続けていくには、自分に合っていない業務を避けて職場を選択するのも重要なことであると筆者は考えています。

筆者の場合はかつて、夜間連絡先専用の携帯電話を持たされ、深夜に着信があれば飛び起きて患者様対応をするという業務が続いて不眠になりかけたことがあったため、この夜間対応業務を避けたいという条件で転職活動をしたことがあります。

特に入社後に避けたい業務をやらなければいけないことが発覚した場合、ショックも大きいですし、早期退職や体調を崩すリスクも大きくなります。

そういった不幸な状況を避けるために、転職活動のときから避けたい業務についてもしっかりと忘れずに有無を確認しておきましょう。

「この厳しい転職状況下でもう選り好みしていられないのでは?」という意見もあるかとは思いますが、大切なのは内定を得るために安易に妥協してしまうことではなく、健康で働き続けられる環境に転職することです。

面接対策を十分にしておく

今までの薬剤師転職市場であれば、「基本的に面接受ければ誰でも内定もらえる」と言っても大げさではない状況でしたが、買い手市場になりつつある現在ではそうはいきません。

企業側も「誰でも良いわけではなく、質のよい薬剤師に長く勤めてもらいたい」ため、

面接では

  • 人柄や雰囲気はどうか?
  • この会社の企業理念とかけ離れた人材ではないか?
  • 今後この会社でどう活躍していきたいのか?

といった内容を注目して、採用を決めるにあたっての判断材料にしています。

そのため、しっかりと面接対策をしておかなければ、どんなに優秀な人材であっても企業側にその魅力が伝わらず内定を貰えないという残念な結果に繋がってしまいます。

特に今までの薬剤師業界は、調剤薬局やドラッグストアへの就職・転職において面接に力を入れずとも内定を獲得しやすくかったこともあり、面接慣れしていない薬剤師の方の方が圧倒的に多かったかと思います。

薬剤師転職エージェントを利用すれば、転職活動のサポートの一環で面接対策も行ってくれることが多いですので、上手に活用して本番への準備を怠らないようにしましょう。

薬剤師で失敗しないための注意点

薬剤師の転職で失敗しないために、転職活動をする上で気を付けるべき注意点も頭に入れておく必要があります。

今後も厳しくなることが予測される薬剤師転職市場では、転職活動も以前と比較して長期戦になることが多くなるかと思います。

転職活動はなかなかにしんどいもので、焦りや疲弊から「早くこの転職活動から解放されたい!」と条件や企業選択で妥協してしまったり、安易に物事を決定してしまったりと危うい行動に走りがちになってしまいます。

特に、今の職場を辞めてから転職活動をすると、厳しい状況下で余計に焦ってしまい、冷静な判断ができずにミスマッチ企業への内定を承諾してしまう危険性が生じます。

焦りによるミスマッチな企業への入社

厳しい薬剤師転職市場下では、今まで通りにはすんなりと内定を獲得できる環境ではなくなってきました。

そのため、特に都心部では複数の企業に応募しても殆ど内定が貰えないケースも出てくる可能性も十分に考えられます。

特に都心部で転職活動をする薬剤師にとってはより内定の獲得が難しくなり、今後の転職活動は厳しい戦いになるかと思います。

そういった状況下のなかで内定を貰えた場合でも、「やっと内定を貰えた!今を逃してしまうともう自分はどこを受けても内定を貰えないかもしれない・・・」とネガティブな焦りが生じてしまいがちです。

この焦りにより、「本当にこの企業は自分に合っているのか?面接や見学の時の印象に何か違和感がなかっただろうか?」と冷静に判断することができなくなってしまいます。

内定を獲得できたとしても、転職先がミスマッチで仕事が上手くできなければ転職は失敗になるのです。

確かに以前よりは厳しい状況になった薬剤師転職市場ですが、先述した通りに薬剤師は他業種よりもまだまだ転職しやすい業種です。

企業の内定を辞退してしまったら他の企業からの内定を全く貰えないということはありませんので、焦りを感じても「この企業は自分に合わなかったけど、まだまだ他の企業が沢山ある、自分に合った企業は見つかる」と考えておきましょう。

筆者もコロナ禍の影響が最も転職市場に響いた年に、厳しい転職活動をしていたことがあります。

当時の筆者は都心部の調剤薬局を何社も応募してましたが、なかなか内定を貰えず、前の会社に退職届を提出した後だったこともあり、大きな焦りを感じていました。

そんな中やっと1つの調剤薬局から内定を貰うことができたのですが、筆者は「あれだけ応募して面接も頑張ったのに、ほとんど落ちた。この状況でこの内定を辞退しちゃうともう転職できないかもしれない・・・」と考えていました。

焦っていた筆者は「なんか面接のとき引っ掛かる部分あったけど、この企業は自分に合っているのか?ちゃんと安心して仕事ができる職場なのか?」といった重要な判断をせずに、早く転職活動から解放されたくて安易に内定を承諾してしまいました。

内定を承諾したその調剤薬局がブラックであったことは言うまでもありません。

その後の転職活動では、事前準備や企業リサーチ、面接対策などを徹底した結果、以前よりも多く内定を獲得するに至りました。

「今後、自分は二度と内定を貰えない」ということは無かったのです。

厳しい状況下だからこそ、焦りで安易に決断することは絶対に避けましょう。

面接や書類が重要視されるように

転職を成功させるための方法でもお話した通りですが、今の薬剤師転職市場では買い手市場に変化しつつあるため、企業側も質の良い薬剤師を強く求めるようになりました。

特に面接では企業側が「この応募者はうちの会社に合っている質の良い薬剤師だろうか?」という判断をする重要な機会となっています。

企業側に魅力的な人材であることをアピールする機会は、面接や書類での志望動機などの項目がメインとなります。

すぐに転職活動をする予定がない方でも、今後の転職活動は面接や志望動機が重要になってくることを、頭のどこかで意識しておくと良いかと思います。

辞めてからの転職活動は避ける

地域差や業種差もありますが、以前よりも厳しくなった薬剤師転職市場では、内定獲得までは中長期戦となることを覚悟したほうがいいです。

退職後の生活資金が十分に備えてある場合を除き、退職後に転職活動をするのは避けましょう。

生活資金の残りや、退職までのタイムリミットが迫っていると転職活動への焦りに拍車をかけてしまい、転職失敗に繋がりやすくなります。

なかなかハードなスケジュールとなりますが、在職中に転職活動を平行して行い、自分にマッチしていそうな企業からの内定を獲得・承諾に至った後に、退職の相談をした方が安全です。

まとめ

薬剤師数の増加や医療体制の変化、コロナ禍の影響により、以前よりも薬剤師転職市場は厳しいものとなりました。

しかしながら、まだまだ他の業種よりも転職しやすい状況である上に、重要なポイントさえ押さえておけば転職成功の確率を大きく上げることができます。

自分の転職軸や希望条件を明確にしつつ、企業の情報収集をしっかり行い、面接対策などの準備を徹底しておくことが転職成功のカギとなります。

薬剤師転職エージェントを併用すれば、多忙な日常業務の合間でも情報収集や面接対策をスムーズに行うことができるため、大変おすすめです。

監修者

6年生薬学部を卒業後は、大手の調剤薬局チェーンや中小の調剤薬局の勤務を経験。自身のキャリアを生かした情報発信をしています。