Webエンジニアは未経験からなれる?20代・30代の転職の難易度や方法を紹介

未経験からWebエンジニアに転職するにあたり、年齢・難易度・スキルの身につけ方を知りたいと考えていませんか?

結論からお伝えすると未経験からWebエンジニアに転職することは可能です。

筆者は20歳を超えてからプログラミングを学び、Webについて理解したのは28歳頃です。

それでも、大手SIerやメガベンチャーで正社員として働くことができました。

未経験でWebエンジニアに転職したい方は可能な限り大手で育成制度が整った企業を選びましょう。

この記事では未経験からWebエンジニアを目指している方に向けて注意点や失敗しない転職方法を紹介していきます。

本気でWebエンジニアを目指している方は必ず最後までご覧ください。

監修者
 

アキ@IT業界の歩き方

ITエンジニアとして大手SIerとメガベンチャーを7年ずつ経験。4年前にフリーランスエンジニアとして独立しITエンジニアのキャリアについて発信。

Webエンジニアとは売上に直接貢献するWebサービスを開発するITエンジニアのこと

Webエンジニアとは売上に直接貢献するWebサービスを開発・運用するITエンジニアのことです。

売上に直接貢献するWebサービスの具体例としては下記が挙げられます。

  • メルカリ(マッチングビジネス)
  • Google、Twitter、Yahoo!Japan(広告ビジネス)
  • Amazon(EC)

上記のようなWebサービスは売上に直接貢献し、事業の競争力となるためWebエンジニアは非常に重要な職種となります。

少数精鋭で開発チームを運営することが特徴で、一定以上のスキルを求める企業が大半です。

一方で売上に直接貢献しない勤怠管理や労務管理などのシステムは間接的なシステムです。

このような間接的なシステムの開発者はSE(システムエンジニア)と呼びます。

  • Webエンジニア:売上に直接貢献するWebサービスを開発するITエンジニアのこと
  • システムエンジニア:事業に対し間接的なシステムを開発するITエンジニアのこと

絶対に理解してほしい注意点としてはWebエンジニアとシステムエンジニアは真逆の価値観があるという点です。

仕事の進め方や年収、キャリアも全く違います。

余談ですが筆者はSEとWebエンジニアの職種を7年ずつ経験しました。

SEからWebエンジニアに転職した際に非常に苦労したことを覚えています。

Webエンジニアの仕事内容

WebエンジニアのWebサービスの設計・開発・改善・運用・保守です。

スタートアップであれば新規開発や改善が中心となりますが、メルカリやクックパッドなど定着したサービスであれば開発・改善に加えて、運用・保守も仕事内容に入ってきます。

開発や改善についてはWebサービスを統括するプロダクトマネージャーや事業責任者から依頼がきます。

運用・保守については、カスターサクセス部門から依頼対応やメンテナンス作業を行います。

大手であればWebエンジニアの仕事は分業化され、サーバーサイドで処理をするバックエンドエンジニアが多くなります。

一方で、スタートアップなど開発組織が小ければフロントエンドエンジニアやインフラエンジニアといった領域もカバーする必要がありフルスタックな仕事が求められます。

Webエンジニアの年収はSIerと比べると低い傾向にある

Webエンジニアが活躍するWebサービスの業界はSaaSのような薄利多売のビジネスモデルが多いため年収が低い傾向にあります。

安い月額で利用できるSaaS型のビジネスモデルが浸透し、シェアNo1を獲得しないと利益を確保できないWeb系企業が大半です。

給料は利益から出るわけですから利益が低ければ給与も上がりません。

さらに開発力だけが差別化となっているWeb系企業の場合は、激しい競争であっという間に逆転される可能性もあります。

もし「難しそう」と感じた方はシステムを受託開発するSIerも視野に入れてみましょう。

実はSIerは利益を含めて受注金額を提示するためWebサービスと比べて利益を出しやすいビジネスモデルです。

そのため、下手なWeb系企業より給料は良くなります。

もしWeb系へ行くのであれば、メガベンチャーや業界No1の事業を行っている大手系を狙ってください。

Webエンジニアに完全未経験から転職は厳しい

Webエンジニアに完全未経験から転職は厳しい

完全未経験からWebエンジニアに転職することは厳しいです。

Webエンジニアが活躍する業界は競合他社に負けないスピードと技術でビジネスを支える必要があるため高い技術力が求められます。

そのため、業務未経験で採用されることはありえますがスキル未経験で採用はされません。

SEやSES、ネットワークエンジニアと比べると一定以上のスキルを求められます。

ただし、完全未経験からステップアップしてWebエンジニアなる方法はあります。

20代未経験からWebエンジニアの転職はステップアップで可能

20代・未経験からWebエンジニアへの転職は可能です。

挫折する方も多いですが、事例は豊富です。

成功しやすい方法で取り組みましょう。

筆者も20代になってからプログラミングを覚え、知名度の高い大手SIerやメガベンチャーに転職しています。

30代前半の未経験からWebエンジニアの転職は厳しいが不可能ではない

30代であっても32歳や33歳までの30代前半であれば未経験からWebエンジニアへの転職も可能です。

実際に30代で転職してきた方が現場で活躍する場面を見てきています。

しかし、選考は厳しくあまり見かけません。

30代のWebエンジニアでは30代は年齢的にチームの中心となっている組織が多いため、即戦力のメンバーとして期待されているためです。

20代よりも短期間で戦力化が見込めるスキルや伸び代がチェックされます。

そのためポートフォリオがあればスキルが評価されやすく転職にグッと近づくことになるでしょう。

40代・50代未経験からWebエンジニアへの転職は不可能に近い

スキル重視で採用されるWebエンジニアですが、40代や50代の未経験からの転職となると事例はほぼありません。

事例が少なすぎるため40代・未経験からのWebエンジニアは筆者としてはおすすめできません。

「どうしても目指したい」という方は、長い目線でのキャリアチェンジを検討してみましょう。

具体的には本業を続けつつスキルを身に着け転職活動をし、上手く内定が取れたら転職するといった進め方です。

Webエンジニアに向いていない人の特徴3選

Webエンジニアに向いていない人の特徴

Webエンジニアに向いていない人は「仕事を作れない人」「保守的な人」「IT技術に興味が持てない人」の3つが挙げられます。

順に解説していきます。

特徴1:仕事を作れない

仕事を作れない人はWebエンジニアに向いていないと言えます

Web業界はまだまだ業界としては若く、スタートアップでは組織として整備されていないところも多いです。

そういったところでは、自分で考えて動く、自分で必要なことを提案、実行することが求められます。

人から言われたことしかできないようでは、いずれ自分の居場所はなくなってしまう可能性があるのです。

難しいことに聞こえるかもしれませんが、業界の歴史や風土に縛られず「やろうと思えばやれる」といった自由こそがWebエンジニアの魅力でもあることを忘れないでください。

特徴2:保守的

保守的な人にはWebエンジニアは向いていません。

世の中では、こうしている間にもたくさんのサービスが開発・リリースされています。

そのため、Webエンジニアの需要は高いと言えますし、この先なくなるとも考えられません。

実際、企業ではインターン制度や高額な新卒年収を提示して、優秀な学生の確保に躍起になっています。

一方で、まだ業界が若く、定年までのキャリアパスが確立していないという側面もあります。

サービスが当たれば大きいですが、鳴かず飛ばず利益が上がらない企業では年収が低いWebエンジニアも少なくありません。

さらにいえば、退職金制度を用意している企業も少ないので、将来まで安定して働きにくいという側面があります。

このように、Webエンジニアは安定な将来・キャリアを求める保守的な人には向かないでしょう。

特徴3:IT技術に興味を持てない

Webエンジニアに向いていない人の特徴としてIT技術に興味を持てない方が挙げられます。

数年で利用するフレームワークが変わっていくため、IT技術に興味を持てない方はトレンドに置いていかれキャリアップに苦しむでしょう。

普段から新しいものに対して距離を置いている方はWebエンジニア向いていないと言えます。

Webエンジニアに向いている人の特徴4選

Webエンジニアに向いている人の特徴

Webエンジニアに向ている人は以下のような特徴があります。

  • 明るく前向き
  • PDCAを回せる
  • 行動力がある

順に解説していきます。

特徴1:明るく前向き

どこの業界も共通ですが、常に明るく元気で前向きな人は周囲の人間を惹きつけ、自然と元気なグループを作ります。

特にWEB業界はチームで動く仕事が多いのが特徴です。

そのため、明るく元気で前向きに人がいればメンバー同士の雰囲気も良くなり仕事に良い影響を与えてくれます。

特徴2:PDCAを回せる

PDCAはプロジェクトを成功させるためのスキルとして認知されていますが、個人でも実践することは可能です。

特に未経験で転職した場合、PDCAの能力があると飛躍的に力をつけてプロジェクトの中心人物になれるでしょう

重要なのは下記を意識することです。

  1. 常に仮説を立て(PLAN)
  2. 実行し(DO)
  3. その結果を評価し(CHECK)
  4. 次の行動へ繋げること(ACTION)

ただ教えてもらうのではなく、自己成長できる人はWEB業界では大きな強みとなります。

特徴3:行動力がある

ITの世界では新しい技術や手法が次々と生み出されます。

そういったものに好奇心を持って取り組めるのは重要な資質と言えます。

現状に満足せず、新しいものにワクワクできる好奇心を持ち続けられるような方はWebの最前線で活躍し続けることができるでしょう。

おそらく、「自分にもWebエンジニアができるか?」と気になっていると思います。

このような方は、情報を集めるだけでなく「いまの時点でどのような求人に応募できそうか」をIT転職エージェントに相談する行動力も重要です。

Web案件に強いシステム開発の企業を紹介してもらえるでしょう。

Webエンジニアに未経験からなる方法

前述したとおり完全未経験ではWebエンジニアにはなれません。

現場で通用するスキルが必要なためです。

逆に言えばスキルさえあればWebエンジニアになることはできます。

ではどうすれば「スキルがある人物だ」という風になれるのでしょうか?

スキルを身につける方法は、下記の方法があります。

  • 転職保証付のプログラミングスクールに通う
  • 未経験OKの求人に転職し現場でスキルを身につける
  • 独学でスキルを習得しOSS活動を通して実績を作る

プログラミングスクールに通うとどうしても費用は発生します。

ですが、Webエンジニアになれば手に職が付き、生涯年収も増えます。

目先の損得ではなく中長期で検討することをおすすめします。

方法1:転職保証付のプログラミングスクールに通う

ダントツでおすすめの方法が「転職保証付のプログラミングスクールに通う」方法です。

独学よりも教えてもらう方が効率的に覚えられるためです。

特に「転職保証付」のスクールに注目してください。

実は3ヶ月程度プログラミングを覚えても、開発の現場では戦力になりません。

結局、現場で先輩プログラマーが教える形で戦力化していきます。

ですがこのように先輩に教えてもらえる企業はごくわずかです。

3ヶ月スクールで学んだ方が転職活動をしてもほぼ採用されないでしょう。

実際、筆者の会社も断っています。

ですが、プログラミングスクールと提携している企業であれば、「育成してでも採用したい」という企業ばかりです。

3ヶ月のカリキュラムをこなせばWebエンジニアとして転職が可能となります。

方法2:未経験OKの求人に転職し現場でスキルを身につける

未経験OKの求人に転職して現場でスキルを身につけ、Webエンジニアとしてキャリアップする方法があります。

SIerやIT派遣のような求人では未経験OK求人が一部あります。

こちらに転職して、業務で開発スキルと経験を身につけてWebエンジニアとして転職する方法となります。

最初はストレスが多いでしょうが、費用がかからず短期間で技術を習得してWebエンジニアを目指すことができるでしょう。

方法3:独学でスキルを習得しOSS活動を通して実績を作る

Webエンジニアに必要なスキルはWeb上の記事や動画で無料で見ることができるため、独学でスキルを習得することができます。

ただし、Webプログラミングのスキルを習得してもWeb系企業では業務未経験の方は採用されません。

そこでOSS活動や自分のプロダクトをGitで公開し実績を作ることで業務は未経験であっても実績作りができ、Webエンジニアになることができます。

検索力があり自力で継続して進められる方におすすめの方法です。

まとめ

この記事ではWebエンジニアに未経験からなる方法について紹介してきました。

業界で使われる「Webエンジニア」は文脈によって意味合いが変わってきますが、ここでは厳格に「売上に直接貢献するWebサービスを開発するITエンジニアのこと」と定義して紹介しています。

Webサービスがビジネスの生命線となるため競争力高いサービス開発・改善のために「業務未経験者」はまず採用されません。

  • 採用コネクションがあるプログラミングスクールの利用
  • Web系だけでなくSI業界のWebプログラマーも視野に入れ、大手の未経験OK求人に応募し現場で覚える

が未経験からエンジニアになるためのポイントとなります。

年齢は20代〜30代であれば未経験から転職は可能です。

実際、筆者は30代でWeb系の一部上場企業にWebエンジニア転職して活躍している方を知っています。

40代以上は厳しいでおすすめすることはできません。

同様にWebエンジニアとしてフリーランスで働くことも未経験者には不可能です。

長く活躍されたいのであれば5年程度の下積み経験をおすすめします。

気になることがあればご質問ください。

よくある質問と回答

Webエンジニアは未経験からでもなれますか

Webエンジニアは求人数も多く未経験や文系であってもなれます。

ただし、スキルが完全未経験の場合採用されるのは厳しいでしょう。

業務未経験でもいいので、まずはプログラミングなどのITスキルを身に付けることから始めましょう。

Webエンジニアはどんな人が向いていますか

Webエンジニアに向いている人は、行動力がありすぐに動ける人です。

Web系の業界は日々新しい技術が生み出されています。

そのため、新しいスキルを日々摂り入れていく行動力と好奇心を持っている人は時代に取り残されることなく成長していくことができます。

Webエンジニアになるには何を勉強すれば良いですか?

Webエンジニアになるには実際にプログラミングができるようになる勉強をしましょう。

独学の場合は本も良いですがUdemyなどの動画教材で手を動かしながら覚えることが効果的です。

ただし独学はつまづきやすいため、可能な限りスクールに通うことがおすすめです。

特に転職保証付きのDMM WEBCAMPは転職保証付きですので、Webエンジニアになる可能性はグッとが上がるでしょう。

Webエンジニアの将来性は?

AIの進化に合わせてWebエンジニアは淘汰される可能性はあります。

例えば、かんたんな画面の表示や更新処理はAIで自動化されてしまうため低スキルの方は将来性がないと言えます。

しかし、現在のAIは公開されている大量のデータに基づいた推測の結果であるため、非公開な処理やデータ数が少量なものには対応できません。

そのため、登録後に生じる複雑な処理はAIで対応できないためWebエンジニアが担当するしかありません。

つまり、業務に精通するWebエンジニアや高度なスキルを持つWebエンジニアは引き続き高い需要があることが予想されます。

Webエンジニアは何が必要?

Webエンジニアが必要なスキルはプログラミングスキル、論理力、コミュニケーション力、ITに対する強い興味が必要です。

システム化するためには、あいまいな依頼に対して論理的に取りまとめてプログラムに落とし込む必要があるためです。

そのためにも依頼者と齟齬なく対話するコミュニケーション力も必要です。

また、ITの進化は早いため、ITに対する強い興味がなければ他のエンジニアや依頼者の要望についていくことが厳しいでしょう。

Webエンジニアは何をするの?

Webエンジニアは、事業で用いられるシステムの作成や改善、運用、保守の作業を行います。

営業やマーケティング、サポート担当がより効果的でスムーズに業務ができるようにシステムの改善を行なったり、利用しているライブラリやプラットフォームのバージョンアップなどを行います。

監修者

ITエンジニアとして大手SIerとメガベンチャーを7年ずつ経験。3年前にフリーランスエンジニアとして独立しITエンジニアのキャリアについて発信。