障害を抱えながらの転職において
「障害者向けの転職エージェントはどこがおすすめ?」
「発達障害も利用できる転職エージェントはどこ?」
「障害者であっても丁寧に対応してもらえるところを知りたい」
「障害があってもスムーズに転職するためのコツを知りたい」
と気になっていませんか。
実は厚生労働省の障害者雇用制度により企業は一定の確率で障害者を採用する義務があります。
筆者は約10年ほど採用担当者を経験しましたが制度に沿って障害者の方も採用してきました。
企業が障害者を採用にあたっては障害を持った転職希望者を紹介する専門の転職エージェントを利用しています。
そのため障害者の採用に対応した転職エージェントを選んでください。
障害者枠を狙うだけでグッと内定率が上がります。
この記事では障害者の求人紹介に強い転職エージェントについて理解することができます。
障害者向けの転職エージェントを活用するかどうか迷っている方はぜひ最後までご覧ください。
目次
【準備編】障害をオープンにするか隠して転職するかを決める

転職活動の準備をするにあたっては、障害者の方は障害をオープンにするかどうかを決めるようにしましょう。
障害者枠で採用されるためには障害者であることをオープンにし、障害者手帳を取得する必要性があるためです。
障害者手帳がないと障害者枠での採用を受けることができないのでオープンにする場合には必ず手帳を取得するようにしましょう。
オープンにしない場合は、症状などによっては障害者枠でなくても転職できる可能性があります。
以下のような手段をとるようにしましょう。
- 障害をオープンにする場合は障害者特化型を選ぶ
- 障害を隠して転職する場合は総合大手の転職エージェントを選ぶ
それぞれについて解説します。
障害をオープンにする場合は障害者特化型を選ぶ
障害をオープンにする場合には障害者特化型の転職エージェントを選ぶようにしましょう。
採用基準などが他の職種と異なるため、障害者の求人紹介に特化している転職エージェントでないと対応しきれない部分があるためです。
採用担当者側も障害者を採用する場合には特化型の転職エージェントを選んでいます。
障害をオープンにして転職することのデメリットは賃金が下がること
障害をオープンにして転職することのデメリットは賃金が下がることです。
企業にもよりますが、最低賃金レベルの給料になってしまうこともあり得るためです。
その代わり障害者の方に配慮した職場に配属されるため、様々な人に支援を受けながら働くことができます。
障害を隠して転職する場合は総合大手の転職エージェントを選ぶ
障害を隠して転職する場合は総合大手の転職エージェントを選ぶようにしましょう。
障害の程度にもよりますが、隠している限りは一般的な求人紹介を受けて内定を得ることが可能なためです。
「もしかしたら障害があるかも知れないけれど、障害者手帳をもらうほどではない」
というケースの場合には一般的な転職エージェントを活用するようにしましょう。
隠して転職することのデメリットは発覚時に会社に居づらくなる
障害を隠して転職することのデメリットとしては、発覚時に会社に居づらくなることです。
転職時に障害を隠していたからといって会社が社員を解雇することは99.9%不可能ではありますが、居直ることができなければ退職したくなってしまう可能性があります。
もしも再発する可能性の高い病気であれば、障害者枠で働くことを検討することも良い選択肢です。
「障害者として転職活動することにしたけれど、どこを活用すれば良いの」
と気になりませんか。
次は、障害者の方におすすめの転職エージェントを紹介します。
障害者の方におすすめの転職エージェント5選
障害者の方におすすめの転職エージェントは、以下の5つです。
- おすすめ1:dodaチャレンジ
- おすすめ2:エージェントサーナ
- おすすめ3:リタリコ
- おすすめ4:ランスタッド
- おすすめ5:DIチャレンジ
それぞれについて解説します。
おすすめ1:dodaチャレンジ
dodaチャレンジはdodaの障害者専門の転職エージェントです。
入社に至るまでのサポートだけではなく、転職後も転職エージェントが面談などのフォローを行うため、良い転職エージェントです。
また、障害者の支援体制として障害者採用に詳しい担当者がサポートしてくれるので安心して利用できます。
おすすめ2:エージェント・サーナ
エージェント・サーナは障害者専門の転職エージェントです。
実績として内定率60%・採用実績1,000件以上の実績を持っています。
障害者支援を28年間行ってきた実績もあるため、非常に安心して活用できますね。
おすすめ3:リタリコ(LITALICO)
リタリコ(LITALICO)は障害者の就職支援に取り組む転職支援会社です。
「障害のない社会を作る」
を企業理念に業務を行っています。
転職エージェントとしての機能も保有しており、リタリコでは障害者に特化した求人紹介を行っています。
おすすめ4:ランスタッドの【障害者の転職支援サービス】
ランスタッドは外資系企業の求人紹介をメインにしている転職エージェントですが、障害者専門の転職支援も行っています。
精神障害・身体障害者・知的障害者・身体障害者でかつ精神科に通院している方たちにチャレンジド求人を紹介しています。
転職希望者の方に向けてしっかりとマッチングを行ってくれる転職エージェントです。
>ランスタッドの【障害者の転職支援サービス】に無料で相談する
おすすめ5:DIエージェント
DIエージェントは障害者手帳を取得・開示して首都圏と関西圏で転職活動をしたい方におすすめの転職エージェントです。
求人開拓に強みを持っており、応募者に合わせた求人を開拓するなど非常に頼りになる転職エージェントですね。
就職活動を全面的にサポートし、年収相場などもしっかりと調べてくれます。
ここまでは障害者であることをオープンにする場合の転職エージェントを紹介していきました。
次では障害を隠して転職する場合におすすめの転職エージェントについて解説します。
障害者であることを隠して転職する方におすすめの転職エージェント5選
障害者の方はできる限り大手企業を選びましょう。
障害者にとっても働きやすい環境が物理的にも運営的にも整っているためです。
そのため大手企業も利用している知名度の高い転職エージェントの利用がおすすめです。
具体的には次の転職エージェントがおすすめとなります。
- おすすめ1:リクルートエージェント
- おすすめ2:マイナビエージェント
- おすすめ3:doda
- おすすめ4:ワークポート
- おすすめ5:ハタラクティブ
それぞれについて解説します。
おすすめ1:リクルートエージェント
リクルートエージェントは業界最大手の転職エージェントであり、おすすめの転職エージェントです。
求人数が23万件もあり、自分にマッチした求人を探しやすいためです。
たくさんの求人の中から自分に合ったものを選べるため、前職で無理をしすぎてうつ病になりかけたという方におすすめできます。
おすすめ2:マイナビエージェント
マイナビエージェントはメーカーの求人紹介に非常に強い転職エージェントです。
他の業種とは異なり、メーカーはゆっくりと働くことが可能なため、非常におすすめです。
メーカーは商社などと比べると給料が低いハードワークになることも少ないのでおすすめの業界です。
求人を網羅する意味でもマイナビエージェントの登録は必須となります。
おすすめ3:doda
dodaは大手の転職エージェントであり特に関西企業に人気の転職エージェントです。
監査や経理などの事務職の求人も多数あり障害者にも働きやすい職種が多くあります。
関西の方や事務職を希望する方はdodaの利用をおすすめします。
おすすめ4:ワークポート
ワークポートはもともとはIT系業界に特化した転職エージェントでしたが、現在は管理系求人など様々な企業の求人を紹介しています。
現在もIT業界に強いためオフィスワークが多く体力的に負担の少ない仕事が多くそろっています。
さらに、未経験OKの求人を多く取り揃えているのもワークポートの特徴です。
IT業界や未経験OKの求人をチェックしたい方はワークポートに相談することをおすすめします。
おすすめ5:ハタラクティブ
ハタラクティブはクリエイティブ系職種への求人紹介と未経験職種への求人紹介に強い若者向けの転職エージェントです。
転職支援の年齢は20代と限られますが
「特に職歴や学歴がなくてもOK」
という求人も多く扱っているため、
「キャリアに自信がない・・・」
という方におすすめです。
フリーター・ニートのような既卒の方に人気の転職支援サービスとなります。
ところで障害者の面接ではどこが評価されるのでしょうか?
採用担当者であった筆者が詳しく解説していきます。
【採用担当者が教える】障害者が評価されるポイント
障害者が評価されるポイントとして、以下のポイントは以下の通りです。
- ポイント1:丁寧な言葉遣いができる方かどうか
- ポイント2:精神の障害か肉体の障害なのか
- ポイント3:突発的暴力を行う方ではないかどうか
- ポイント4:いざというとき身元引受人の方が助けてくれるか
それぞれについて解説します。
ポイント1:丁寧な言葉遣いができる方かどうか
障害者の採用面接においては丁寧な言葉遣いができるかどうかが重視されます。
他の人と仕事をする際に丁寧な言葉遣いができないとトラブルになる可能性があるためです。
職場において円滑な人間関係を築けないと判断されると不採用になりやすくなります。
ポイント2:精神の障害か肉体の障害なのか
精神の障害なのか肉体の障害なのかは実は採用基準として非常に大きな判断基準となっています。
肉体の障害は目に見える分だけ配慮がしやすいのに対して、精神の障害は目に見えないため配慮が難しいためです。
採用担当者を10年間経験した筆者的には、精神障害よりも肉体の障害である身体障害の方が配慮をしやすく採用しやすかったですね。
ポイント3:突発的暴力を行う方ではないかどうか
突発的な暴力を行う方ではないかどうかは採用選考において非常に重要です。
突発的暴力の特性がある方の場合、会社内で暴力事件に発展する可能性があるためです。
会社内で暴力行為があれば企業は社会的責任を追及され、最悪は事業停止や融資の停止などの制裁を受ける可能性もあります。
ポイント4:いざというとき身元引受人の方が助けてくれるか
いざというときに身元引受人の方が助けてくれるかどうかは本人の仕事の資質以外の問題ではありますが、チェックすることがあります。
「無断欠勤などで連絡が取れなくなった」
「会社内でトラブルを起こしてしまった」
このような際に助けてくれる人がいるかどうかは障害者の方を採用する上で非常に重要なためです。
軽い精神障害などの方などではなく知的障害や身体障害を持った方が体調不良を起こした際には会社から家まで人事部員が送迎することになりますが、そうした事態に陥った場合に家で対応してくれる方がいた方が望ましいですね。
ところで「こんな場合はどうすればよいの」と気になりませんか。
次は、障害者採用に関するよくある質問に対して回答します。
よくある質問
障害者採用に関しては、以下のような質問があります。
- 障害をオープンにして転職したときの難しさはどれくらいですか?
- 障害者におすすめの職種は何ですか?
- 発達障害者におすすめの転職エージェントはどこですか?
それぞれについて解説します。
障害をオープンにして転職したときの難しさはどれくらいですか?
障害をオープンにしなければ一般の転職と同じです。
スキルや経験があれば採用されやすいですが、そうでなければ健常者と同じく厳しくなります。
一方で障害をオープンにすれば障害者法定雇用率を満たすための採用に内定が出やすくなります。
実はすべての企業は障害者を一定の割合で雇用しなければなりません。
令和3年3月以降では従業員のうち2.3%(民間)以上が障害者でなければなりません。
参考:2021年3月1日から障害者の法定雇用率が引き上げになります。|厚生労働省
43.5人に1人は障害者を企業は採用する必要があります。
つまり障害をオープンにすると一般転職者が応募できない採用枠に応募できるためライバルがぐっと減り採用されやすくなります。
障害者におすすめの職種は何ですか?
障害者の方におすすめなのは工場の危険の少ない箱洗いの仕事や、ライン作業の補助などです。
危険のある職場では注意力がないとケガをする可能性があるためです。
また、事務補助の仕事などもケガの危険が少ないためおすすめです。
発達障害者におすすめの転職エージェントはどこですか?
発達障害者の方におすすめの転職エージェントはリタリコです。
リタリコは発達障害などの精神障害の方たちの支援を行っているためです。
転職エージェントの中でも障害者の採用支援に非常に力を入れています。
採用担当者の間でも障害者支援に力を入れていることが知られており、求人も出しやすいため、登録をおすすめします。
まとめ
今回は、障害者の方におすすめの転職エージェントについて解説しました。
特に重要な点として、本文中で解説した障害者手帳の有無や障害をオープンにして働くのかどうかなどは冷静に自己判断をするようにしてください。
障害者であることをオープンにして転職する場合は障害者の雇用枠を狙いましょう。
企業は障害者に特化した転職エージェントを利用するためそのエージェントを利用する方が求人も多く有利となります。
特に次の転職エージェント5つは非常におすすめです。
- おすすめ1:dodaチャレンジ
- おすすめ2:エージェントサーナ
- おすすめ3:リタリコ
- おすすめ4:ランスタッド
- おすすめ5:DIチャレンジ
障害者枠で入社すればかなり配慮された状態で仕事をすることが可能ですが、その代わりに賃金低下などのデメリットがあります。
一方で障害者であることを隠して転職する場合や、障害者手帳を申請するほどではないという方は以下の総合型転職エージェントがおすすめです。
- おすすめ1:リクルートエージェント
- おすすめ2:マイナビエージェント
- おすすめ3:doda
- おすすめ4:ワークポート
- おすすめ5:ハタラクティブ
こちらは応募できる求人が増えますが健常者と同じ選考となります。
自分にとってベストな転職エージェントを選択するようにしましょう。