SEやめとけと言われるのはなぜ?具体的な理由と回避策のすべてを解説
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「SE(システムエンジニア) やめとけ」と聞いたことはありませんか?
筆者は大手SIerに入社してSEとして働くときに下記のような感情から非常に不安だったことを覚えています。
「過労死や精神を病む方が多い業界と聞くがやっていけるだろうか?」
「将来性はあるのだろうか?」
「残業が多くプライベートが犠牲にならないだろうか?」
このような不安を抱えて働いて始めると非常に良い職場にめぐまれ、当初の悩みは考え過ぎだったことが多いように感じます。
ですが、所属する企業によって大きく労働環境が変わってきます。
この記事ではSIerとして7年働き、その後にメガベンチャーで7年働いた経験から多面的にSEをやめておいた方が良いかを考察していきます。
SEへ就職や転職を検討している方はぜひご一読ください。
SEやめとけと言われる5つの理由
SEをやめておけと言われる大半はIT土方による待遇の悪さや疲弊によるものが大半です。
特にIT土方はピラミッド構造で見ると人数が多数のため、大きな意見となりがちですが長期目線で見れば中堅SIerや大手SIerへキャリアップすることで回避可能です。
SEの仕事自体は決して悪いものではありません。このような背景を念頭に置いてご覧ください。
回避方法は後述します。
理由1:二次請や三次請けは利益と裁量権が低く待遇や転職市場価値を上げづらい
二次請けや三次請けに在籍するSEは裁量権や年収が低くなりがちとなるため「SEやめとけ」と言われるケースが多くあります。
SEは、システム開発を請け負うSIerと呼ばれる企業に雇用され活動しています。
直接、クライアントから案件を請ける受けるSIerのSEは、要件や費用、スケジュールといった裁量が大きいため下記の特徴があります。
- 利益率が高いため年収が高い
- プロジェクト管理や要件定義、設計など上流工程が担当できキャリアアップできる
- 転職時に経歴を高く評価される
一方で規模が大きい場合は一次請けのSIerだけでは作業しきれないため、別会社に発注します。※つまり多重請負が発生します。
二時請けのSIerは直請けのSIerに比べ下記のように条件が悪くなります。
- 一次請けより利益率が悪いため年収が低くなる
- 一次請けが決めた範囲の中で開発することになり裁量が低くなる
- 一次請けより上流の工程を担当できない
- 転職市場で評価されにくくなる
このような現象が3次請けにも同様に発生します。
このような下請け企業での傾向からSEやめとけと言われる理由となります。
理由2:炎上プロジェクトに巻き込まれるとプライベートがなくなるから
参画しているプロジェクトが期日までに納品できない場合、残業と休日出勤が連発し、疲弊した経験者は「SEやめとけ」と言うケースがあります。
製造業や建設などと違い目に見えないシステム開発では、正確に工数(開発ボリューム)を見積もるのは難しく見誤ることが多くあります。
見誤ってしまうケースとして多いのが、開発すべき機能の抜けや要件定義のミスで、大幅な工数増加につながります。
対処策としては残業と休日出勤で開発を終わらせる他に、他のプロジェクトや部門、別会社から支援をもらうことになり、自分だけ早く帰るわけにはいかなくなります。
下請け企業の場合は発注元のミスで残業が連発するため、納得感もないでしょう。
長時間残業になると体力的にも精神的にも疲弊します。
(筆者は80時間の残業を3ヶ月以上続くと精神的に参ってきます)
所属するSIerによっては残業手当が出ず、SEやめとけと言われる原因がここにもあります。
理由3:クライアントと折衝する必要があるから
人と関わらない仕事と勘違いされるSEですが、イメージとは真逆で非常にコミュニケーションが多い仕事です。
お客様が求めるシステムには誰が関わり、どんな機能が必要かを設計し、画面イメージを詰めていくなどにあたってクライアントと多くのコミュニケーションが必要となります。
お客様の意見を全て聞いていては工数も増えるばかりですし、当初の要件にないことも依頼されます。
スケジュールが遅延するとどのようにリカバリーをするか案を考えて報告も必要です。
このようにSEはクライアントと多くのコミュニケーションが必要で折衝が多くストレスがかかるためSEやめておけと言われることがあります。
理由4:技術力が低いと雑用作業にアサインされるから
SEはプログラミング未経験からなることが可能ですが、開発力がないと雑用にアサインされる可能性があります。
システムエンジニアでなくてもできるQAに対する一次回答やプリンター用紙の取り替えなどの仕事が割り当てられ、想定していたSEとしての仕事が任されないことで後悔する可能性も出てくるでしょう。
もちろん、後から技術力を身につければ企業からすると勿体無いためよりエンジニアの仕事が来るでしょうが、未経験に甘んじて転職する方はお気をつけください。
理由5:技術の変化が早く追従が大変だから
IT業界は新技術への移り変わりが他業界よりも早いです。
そのため、「これを覚えれば大丈夫」といった技術や仕事内容は少なく常に勉強が求められます。
ITに興味がない方や学習意欲がない方には非常に辛い職種となるためSEやめとけと言われます。
そのような方はネットワークエンジニアを検討してみましょう。
ネットワークエンジニアは一定の規格や機器の範囲で構築・運用するため比較的に定型業務の多い職種です。
CCNAの資格を取得すれば転職もしやすく無料のスクールもあるためぜひ検討してみましょう。
SEはやめといた方がいいのか?
「SEはやめといた方がいいのか?」と聞かれますが、筆者はSEをおすすめします。
なぜなら、SEにも良い点は多くありますし、「やめとけ」と言われる内容も軽減させることができるためです。
SEの良い点は次の点です。
- ITエンジニアであるSEは年収が高い傾向
- IT人材が不足し求人倍率が高く転職しやすい
- 手に職がつく
- 独立可能
- 在宅でも仕事が可能
- 必要な道具はパソコン1台のみ
このように、SEは他の職種にはないメリットが多くあります。
また、「やめとけ」と言われる理由も軽減させることが可能です。
なぜなら、SEは人材不足であるため3年程度キャリアを積んだらキャリアップの転職がしやすいためです。
二次請け/三次請けの下請けSIerから一次請けのSIerや転職することで、「やめておけ」と言われるデメリットを大きく減らすことが可能です。
ちなみに一次請けのSIerへ転職するには大手求人が集まるマイナビIT AGENTに相談することで求人を探すことができます。
SEで活躍できる人と合わない人の特徴
SEで活躍できる人を紹介していきます。
該当する人は前向きに検討してみましょう。
活躍できる人:プログラミング能力がある人
プログラミングのスキルがある人はSEで活躍できます。
開発工程はもちろん、設計工程や要件定義工程でも開発力があると仕事の解像度が高くより活躍できます。
ただしプログラミングスキルがないからといって諦める必要はありません。
OJTで3年程度経験を積むことで十分、スキルをつけることが可能です。
活躍できる人:チームプレーが好きな人
システム開発は多くの人数が協力しあって構築していきます。
数々の入力と出力を整合性を持ってつなぎ合わせるためには、コミュニケーションや協力が必須です。
チームプレーが好きな人ほどSEに合っていると言えるでしょう。
真逆で人と関わらず一人で仕事をしたい人には不向きです。
SEをやめておいた方がいい人:論理的な思考力がない人
システム開発の現場では論理力が求められます。
プログラミングにはもちろん、そのための設計や要件も論理で詰めていきます。
システム構築の現場では論理的思考が必須なため苦手な方は営業やQA対応などの業務を検討しましょう。
SEをやめておいた方がいい人:計画が立てられない人
SEは計画する力が求められます。
なぜならシステム構築の原価はエンジニアの人件費がメインであり、開発規模を正しく見積り、スケジュール通りに開発を完了しなければ原価率が悪化し利益がなくなるどころか赤字となるためです。
計画が苦手な人は大きな仕事を任せてもらえません。
ずっと使われる側の人材となってしまうでしょう。
SEの転職を成功させるコツは元請SIerを狙う
SEを目指したい方は下請けのSIerではなく一次請けとなる元請のSIerを狙ってください。
元請のSIerであれば上流工程を担当でき年収も裁量も高い仕事ができるため、「SEやめておけ」と言われるようなデメリットは軽減されます。
元請SIerはエンジニアの採用に力を入れており、知名度の高い転職エージェントで採用しています。
転職エージェントでは担当者がつくため、「プライム案件(一次受けの案件)が担当できる企業を紹介してください」と依頼しましょう。
当サイトではマイナビIT AGENTが評判が良いため転職を成功させたい方は一度相談してみることをおすすめします。
転職エージェントは完全無料で利用できます。求人票だけでは分からない点が多いため相談して教えてもらいましょう。
>マイナビIT AGENTの相談はこちら(無料)
まとめ
SEやめとけと言われる大きな原因は下請けSIerでの待遇の悪さや疲弊によるものが大半です。
そのため、より待遇を良くするために大手や中堅のSIerに転職して元請の案件を担当できる環境に就職・転職しましょう。
そうすることで、年収アップやスキルアップ、転職のしやすさにつながり、充実したSEライフを過ごせるでしょう。