転職の基礎知識

人事・経営者必見!具体的な同一労働同一賃金対策を分かりやすく解説

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人事や経営者などの管理部門の仕事をしていると、

「同一労働同一賃金が2020年からスタートするらしいけど、なんにも対策できていないよ!裁判になったらどうしよう!」

「同一労働同一賃金の具体的な対策ってなに、どうすればいいの」

とパニックになっていませんか。

同一労働同一賃金とは、雇用形態による不合理な待遇差別を禁じた法律です。

結論からいえば、同一労働同一賃金の対策を何も行っていないと、会社が裁判に巻き込まれるなど非常に危険な状態となります。

同一労働同一賃金そのものは2020年4月スタート(中小企業は2021年4月スタート)となっています。

しかし、すでに長澤運輸事件やハマキョウレックス事件など、同一労働同一賃金がらみの裁判は2017年から勃発しています。

この記事を読めば、同一労働同一賃金について理解することができ、対策を行うことができます。

同一労働同一賃金の対策について悩んでいる方は、ぜひ、最後まで読んでいってくださいね。

同一労働同一賃金とは?わかりやすく意味を解説

同一労働同一賃金とは、雇用形態による賃金差別を禁じる法律です。

仕事内容が正社員も非正規社員も変わらないのにも関わらず、

「正社員には賞与や退職金が支給されて、非正規社員に賞与が支給されない」場合などは同一労働同一賃金違反となります。

雇用形態ではなく、担当している職務で給与を決定する必要性があるということですね。

参考:厚生労働省 同一労働同一賃金特集ページ~雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保について〜

「どうせいつもの法改正でしょ。そんなにしっかりと守らなくても大丈夫でしょ」と考えていませんか。

同一労働同一賃金に関して、守らなかった場合の罰則について解説します。

同一労働同一賃金を守らなくても罰則はないが億単位の訴訟リスクを負う

同一労働同一賃金自体を守らなくても法的な罰則は実はありません。

しかし、億単位での損害賠償請求につながります。

裁判所が厳しく同一労働同一賃金違反については処罰する傾向にあるためです。

参考:労働新聞社

特に同じ仕事内容をしているにも関わらず正社員だけが優遇されると判断された場合、

「全非正規従業員の損害を賠償しなさい」という命令を裁判所は出します。

非正規従業員が多ければ多いほど、損害賠償金額は高くなり、億単位の損害賠償に繋がっていくことは間違いないでしょう。

実際に朝日新聞社によると日本郵政は2億5,000万円の損害賠償請求を受けていることがわかります。

参考:朝日新聞

このような訴訟リスクが怖い法律ですが「同一労働同一賃金の対策はどうすればいいの」と悩んでいませんか。

次は、同一労働同一賃金に対する具体的な対策を解説します。

同一労働同一賃金とは?守らなかった場合の罰則について

  • 同一労働同一賃金とは、雇用形態による賃金差別を禁じる法律
  • 同一労働同一賃金自体を守らなくても法的な罰則はないが、違反については裁判所が厳しく処罰する傾向がある

同一労働同一賃金対策の選択肢は全部で3個

同一労働同一賃金については、対策が全部で3つあります。

  • 非正規雇用者を出来る限り正社員に登用する
  • 正社員の待遇を非正規と同じにする
  • 正社員と同額の賃金を非正規社員に支給する

それぞれについて解説します。

選択肢1:非正規雇用者を出来る限り正社員に登用する

非正規雇用者と正社員を混ぜないようにするため、非正規社員を出来る限り正社員に登用するという方法があります。

正社員と非正規社員を混ぜるから大変なことになるのであり、正社員比率が高いなら裁判が頻発したりはしません。

非正規雇用者を出来る限り正社員雇用に切り替えることで、社会的にも信用されるようになります。

選択肢2:正社員の待遇を非正規と同じにする(正社員の待遇切り下げ)

正社員の待遇を非正規と同じにするという方法もあります。

もともと正社員の待遇自体が低ければいらないもめ事は起こらないという考え方ですし、確かに同一労働同一賃金には違反しません。

日本郵政はこの対策をとりました。

参考:朝日新聞 正社員の待遇下げ、格差是正 日本郵政が異例の手当廃止

日本郵政は正社員の待遇を切り下げることで同一労働同一賃金に対応する方針を示していますね。

選択肢3:正社員と同額の賃金を非正規社員に支給する

正社員と同額の賃金を非正規社員に支給するという方法があります。

正社員を非正規と同じ待遇にするのが法律の本来の趣旨なので、本来は正社員と非正規の待遇を同じにするのが正当な法律の守り方です。

ただ、企業の収益体制を改善しないと実現性は厳しい企業も多いでしょう。

では今後、どういった流れになるのか気になるのではないでしょうか?

各企業の対策方針は「非正規雇用者を出来る限り正社員に登用する」が主流

各企業の対策方針としては、非正規雇用者を出来る限り正社員登用するというのが主流です。

自動車産業などを筆頭に、非正規雇用者の正社員登用が進んでいます。

参考:日経新聞

人手不足の解消の狙いもありますが、本質的にはこれから正社員と非正規の差がなくなっていくため、それなら優秀な人材であれば正社員にしてしまおうと考える企業が多数派です。

一方で人事の方の中には「かんたんに正社員にすると言うけど、具体的にはどうすればいいの?」と頭を抱えていませんか。

筆者も2016年段階ではのたうち回って制度改変をしていたので、次は、具体的なやり方を解説します。

同一労働同一賃金対策の選択肢は全部で3つ

  • 非正規雇用者を出来る限り正社員に登用する
  • 正社員の待遇を非正規と同じにする(正社員の待遇切り下げ)
  • 正社員と同額の賃金を非正規社員に支給する

同一労働同一賃金の具体的な対策法は2つ

同一労働同一賃金の具体的な対策法は2つです。

  • 職種ごとの賃金を同業他社などと比較して、賃金テーブルを練り直す
  • 就職規則を同一労働同一賃金に対応できるように、賃金規定を改定する

それぞれについて解説します。

職種ごとの賃金を同業他社などと比較して、賃金テーブルを練り直す

職種ごとの賃金を同業他社と比較して、賃金テーブルを練り直すようにしましょう。

職種ごとに賃金をしっかりと把握できていないと就業規則を練り直すことができないためです。

「この部署の社員の給料だけやたら高いな」という現象が起こっていたら、しっかりと他の社員の給与をアップさせておく、あるいは名目を変えて支給理由を整理するようにしましょう。

就職規則を同一労働同一賃金に対応できるように、賃金規定を改定する

同一労働同一賃金に対応できるように、賃金規定を改定するようにしましょう。

給与を下げたり上げたりするのではなく、「なぜその賃金を支給しているのか」の根拠を就業規則に記載するようにしましょう。

賃金の支給根拠を明確にすることで、正社員と非正規社員への格差が合理的だと認められる可能性があります。

ただ、なかなか実施が難しいでしょうから「他に対策はないのか!」と不安になっていませんか。

筆者が実際に就業規則を作成し、労基署に届け出た秘策を紹介します。

同一労働同一賃金の具体的な対策方法

  • 職種ごとの賃金を同業他社などと比較して、賃金テーブルを練り直す
  • 就職規則を同一労働同一賃金に対応できるように、賃金規定を改定する

【人事マンが教える】同一労働同一賃金の秘策!

「本当に正社員並みに非正規の待遇をアップさせるしか方法はないの?」と気になっていませんか。

もちろん、労基法をしっかりと理解した上で、同一労働同一賃金の性質を見抜けば対策を立てることはできます。

同一労働同一賃金の秘策として、以下の秘策があります。

  • 非正規が多い工場は、正社員を強制的に管理職扱いにする
  • 無期社員制度同時活用して、新たな賃金制度を作り2本立てにする
  • 能力不足の正社員は、能力不足の正社員だけ集めた正社員の部署を立ち上げる

それぞれについて解説します。

非正規が多い工場は、正社員を強制的に管理職扱いにする

正社員の職位を向上させ、管理監督者性のある仕事をすることで賃金の説明がしやすくなります。

係長以上の準管理職には勤怠管理や部下のケアといった管理監督者性のある仕事をする義務があり、非正規社員にはない難しい仕事をしていると判断されやすいためです。

正社員が漫然と非正規社員と同じ仕事をしているという構図になると、一気に訴訟リスクが高くなります。

無期社員制度同時活用して、新たな賃金制度を作り2本立てにする

パートやアルバイトなどの非正規従業員を5年間継続して雇用すると、無期社員となり、65歳まで雇用の義務が発生します。

旧来のパートタイム労働法にはなかった考え方ですが、正社員と無期社員の2つを制度運用することで、賃金体系について差別化できます。

転勤の可否が正社員と非正規社員を分ける上では有効な差別化手段なので、転勤がない職種で無期社員になってもらい、無期社員の賃金で処遇します。

非正規の方にとっては転勤ナシで65歳までの雇用保障を受けることが出来る上に、昇給制度などを整えておけば、裁判まで至ることは少ないはずです。

能力不足の正社員は、能力不足の正社員だけ集めた正社員の部署を立ち上げる

能力不足の正社員がいる場合、能力不足の正社員だけを集めた部署を立ち上げるようにしましょう。

もしも能力不足の正社員を、非正規従業員と同じ部署にしてしまうと、非正規社員よりも仕事ができないにも関わらず、正社員というだけで高い給料だけ貰っているという状態となり、同一労働同一賃金違反になる可能性が高いためです。

いっそのこと、非正規社員のいない部署を作ってしまったほうが安全策となります。

ここまで読んだ方の中には「方向性は分かったけど独学では限界がある・・・」と気持ちがいっぱいいっぱいになっていませんか。

労働局主催のセミナーなどに参加して最新情報をゲットしておきましょう。

人事担当者が教える同一労働同一賃金の秘策

  • 非正規が多い工場は正社員を強制的に管理職扱いすることで賃金の説明がしやすくなる
  • 無期社員制度同時活用して、新たな賃金制度を作り2本立てにする
  • 能力不足の正社員は、能力不足の正社員だけ集めた正社員の部署を立ち上げる

同一労働同一賃金の最新情報をゲットするならこのセミナー

「どこで同一労働同一賃金の最新情報をゲットできるのだろうか」と気になっていませんか。

おすすめは労働局主催セミナーです。

筆者は会社から勉強のために、労働局主催のセミナーや経営者協会・人事担当者交流会などで情報交換をしながら就業規則を作っていました。

東京都労働局

東京都労働局では無料で同一労働同一賃金のセミナーを開催しています。

自分1人で悩むよりも、参加してみることをおすすめします。

ただ、本当に法律通りの内容の説明しかされないため、応用した内容を知りたいなら他の会社の人事部員と積極的に交流することを強くおすすめします。

参考:働き方改革に関するイベント情報(2019年度)

「セミナーにいく時間もない、役員は早くしろと急かしてくる」と限界になっていませんか。

実は、就業規則に同一労働同一賃金を盛り込むのは非常に難易度が高く、人事経験10年程度の人が2年近くかかってやっと仕上げられるレベルの内容となっています。

次は、当サイトでも相談をお受けしていますという告知です。

同一労働同一賃金の最新情報をゲットできるおすすめの方法

  • 労働局主催のセミナーに参加する
  • 経営者協会・人事担当者交流会などで情報交換する
  • 他の会社の人事部員と積極的に交流することもおすすめ

ご相談お受けいたします

「どうやっても同一労働同一賃金の就業規則が作れない」と悩んでいませんか。

実はあなただけではなくほとんどの会社の人事部員が頭を悩ませています。

同一労働同一賃金に関するお問い合わせをサイトでは行っていますので、ぜひ、ご相談くださいね。

お問い合わせはこちらからどうぞ。

まとめ

同一労働同一賃金とは、雇用形態による賃金差別を禁じる法律です。

同一労働同一賃金を守らなくても罰則はないが億単位の訴訟リスクを負うことになります。

同一労働同一賃金については、対策が全部で3つあります。

  • 非正規雇用者を出来る限り正社員に登用する
  • 正社員の待遇を非正規と同じにする
  • 正社員と同額の賃金を非正規社員に支給する

同一労働同一賃金の具体的な対策法は2つです。

  • 職種ごとの賃金を同業他社などと比較して、賃金テーブルを練り直す
  • 就職規則を同一労働同一賃金に対応できるように、賃金規定を改定する

同一労働同一賃金の秘策として、以下の秘策があります。

  • 非正規が多い工場は、正社員を強制的に管理職扱いにする
  • 無期社員制度同時活用して、新たな賃金制度を作り2本立てにする
  • 能力不足の正社員は、能力不足の正社員だけ集めた正社員の部署を立ち上げる

同一労働同一賃金の最新情報をゲットするならこのセミナーは労働局主催セミナーです。

もしもどうしても同一労働同一賃金のことで悩んでいたら、当サイトまでお問い合わせくださいね。

この記事を書いた人

髙橋弘樹

監修者
髙橋弘樹

著者・監修者の髙橋弘樹です。
人事・採用を10年以上の実務で

・1,000人を超える人の面接
・給料相場の把握
・経営側の考え方

を経験してきました。

このサイトではリアルな就職・転職の実情を発信していきます。ご参考になれば幸いです。
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